30.読売の補強
で今年、えー、ジャイアンツがね、
グライシンガー獲って、クルーン獲って、ラミレスを獲って、
これ、ちょっとエゲツないんじゃないか、っていう風に思ってる人、いるでしょう。
でも、逆に言えば、これは経営努力なんです。そういう風に考えて下さい。ヘッドハンティング。
だったら、出て行かれたくなかったら自分とこお金払えばいいじゃないか。
でも、払えるところと払えないところがある。
でもプロっていうのは、そのへん割り切ってるところがあるから。
いかにして高く、買ってもらおうか。それは選手寿命と同じで長くありません。
今、日本のプロ野球界の、平均寿命は約六年。
一年目二年目で辞める選手もいます。二十年、二十五年とやる選手もいます。
でも、平均すると約六年ってことになります。
そうすると、野球辞めてからの事を、考えようと思ったら、
やってる間に、一所懸命稼ごうとする。
それは誰も否定できないだろう。
でそういうチーム作りをしようと思ってる球団があっても、それはしょうがないんだろう。
だからって、我々も手こまねいて、そういう球団に負けようとは思ってません。
勝とうと思ったら、勝つ方法論はいっぱいあります。
おそらく10−0、20−0、そういうゲーム、ジャイアンツが増えるかも知れません。
でも1−0とか2−0で勝とうと思うゲームは、我々目指さなければいけないところだろう。
そういう野球をやっていかなければ、勝てないということ。
巨人と阪神、同じような野球やってても、到底たちうち出来ないだろう。
でも勝つ自信がなければ、私はもうさっさとユニフォーム脱いでいます。
そうしないと、やっぱ選手に失礼に当たるんだと。
その球団を応援してくれてる人に関してね、失礼に当たるんだろうと。
私、そう思ってます。そういう裏切り行為は出来ない。
だから頭も禿げてきたりね、シワも増えてきたり、ま、そういうんでしょうけど、
でもまさか、一年でね、あのクライマックスシリーズのやり方を、ゴリ押しで変えようと、
そういう力が出てくるとは、思ってませんでした。
最初から七試合でやりゃあいいじゃないか。収益をあげるのが目的なんでしょ?
アドバンテージじゃなくて、二チームで五試合じゃなくて七試合やればいいじゃない、って。
その方が収益あがるんじゃないの?
消化ゲームも少なくなるだろう。
でそれを、今年、そういうアドバンテージにしようとしてるのは、
今年は絶対ジャイアンツ優勝できると踏んだからだ。
去年は何があったって絶対ジャイアンツ優勝できないだろうって言うのがあったので、
アドバンテージは、あっちゃいけないって。
大人げないですね。(場内、笑い)
ま、今年の十一月から、おそらく日本シリーズは始まります。
それまでには、何らかの決着は着いてるでしょう。
ま、パリーグは分かりません。何処が出てくるか。
セリーグは、私が、出ます。(場内、拍手喝采)
勝つ喜びを、皆さんに与えなきゃいけないのと、
アンチ巨人ファン、やっぱりこれでもダメだった、
やーよくやってくれたっていうところね。
あーやっぱりダメだったかと、両方味わってもらわなきゃいけない。
皆に夢と希望を与えるってのは私は出来ません。
ま、でも、それで何とか、今年も面白い野球界だったなと。
やっぱりよそから人を集めてくるだけじゃなくて、時間をかけて、
チームってのは作って行かなくてはいけないなって事を、再認識してもらうためには、
その使命を帯びて、野球をやらなくちゃいけないんだろな。
今年はその観点で、野球をやりたいと思います。
ありがとうございました。(礼、拍手)
(第1部終了)
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「これでグライシンガー売ってください」

「オッケーデース!」
「これでラミレス売ってください」

「オッケーデース!」
「これでクルーン売ってください」

「オッケーデース!」
「これで日本一売ってください」

「断る。」
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