28.選手としてやりたい事は全部やった
私、もう、監督で名を残そうとと思ってません。
私、現役二十年間。えー、そこで“落合博満”っていう名前は、
野球界で残したと思ってます。
で、これが、現役の時にそういうのを残して無ければ、
監督やって、名を残そうと必死、
もっと別な形でやったんだろうけれども、そういう、欲みたいなものはありません。
っていうのは、一人の落伍者も無しに、一日でも、一時間でも一分でも、
こいつらを上手くしてやりたいな。
野球界に入って来たからには、何とか生活できるようにしてやりたいな、っていうのはありました。
私は生活出来ます。借金もしました。年俸調停もやりました。
一億二億三億四億行きました。FAもしました。全てのことを、やってきました。
それであまり、いい印象は持たれてないのも事実です。
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「みんな食うに困んねえよう、技を磨いてやるのがオラの仕事だ」
「ん?ああ、お前か。そういえば秘密特訓の時間だな」
「もっと腕のスイングを早く!」
「腰の重心を落とすだ!視線は真っ直ぐ!」
「そうだ、その調子だ!ええ感じだぞドアラ!」
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