26.練習も私生活も自己管理
ま、手は抜けません。抜こうにも抜けないです。こっちから止めろと言いませんから。
でも、面白いことを一つ発見しました。
三箇所で見てると、みんな、張り合うんですよね。
俺が最初に止めたら、ちょっと格好悪いんじゃないかなって。
でも自分のためと思えば止めてくれりゃあいいんだけれども、
誰か一人、誰か早く止めてくんねえか終わりって言ってくんねえかと思って皆さんざ待ってる。
で、一人が止めるんです。そうすると、
待ってたかのように「あと五本!」って二人目が必ず言います。
で、二人目が止めるでしょ。三人目。「あと三本!」って言うの。
この数字までみんな一緒なの。
でもそれは大体、ピッチャーのボールが見えなくなって、完全に消える頃。
でもそこまでみんな大体打ってます。
だからキャンプでは帰ってくるのは八時とか九時とか、あれですからね。
その代わり夜の勉強は、させません。そりゃあやらせたらメシ、食えませんから。
だから、お前らプロ、自分のことは自分で管理しろと。
自分が「やりたいと思ったらやりゃあいい。
もう止めたいと思ったら止めればいい。
でもそれをこっちが、ちゃんと公平な目で、戦力として、人選は決めて行くよ。
だから、私生活には私、一切タッチしません。
だって、グラウンドの事しか、考えちゃいけないんだろ。
だって未成年は酒・タバコ、これだけは止めてくれよ。
で、そこまで、二十四時間我々に管理しろと言われたって、こりゃ無理です。
だから社会人として、法律に触れないことを、ちゃんとやって下さいよと。
その代わり法律に触れるようなことがあったら、球団は責任取れませんよと。
一人のプロとして、自分で、処理してください。
いまテレビでね、毎日、会社のトップの人が、こういう事あってすみません、
つって頭下げてますよね。俺は絶対球団のトップにはこういう、無様なことさせないからね、つって。
お前らプロとして認めてやる。そういう生き方をしろ。
だから我々は、いや我々っていうか私は、球団、それから親会社、
こっちを向いて野球やろうと思ってません。
必ず選手の方を向いて、野球をやります。それが私の仕事なんです。
選手は自分の事を、考えてやればいい。
監督は、組織として、どうやって行くのが一番いいか、その責任の所在が違うんです。
それが指導者と選手の違いだと思うんです。
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「自分のことは自分で管理!プロとして当然だべ」
「お守りは?」
「・・・・・・」
「一人のプロとして、自己管理は」
「ハマスタでお守りは管理してなかったの?」
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