24.鉄拳指導の禁止
だから、うちのコーチ連中には、自分の経験上からね、
選手には絶対手をあげるなよ、って。
中日ドラゴンズっていうのは、十何年間、約二十年近く、そういう中で選手、
野球やってきましたから。なんかあるとブン殴られる、蹴っ飛ばされる。
お前そんなに人をブン殴るんだけど、そんな偉いのか?
人間って言やあ分かるだろ。
ましてプロの集団だろ。
自分がどうやってこの世界で生きて行こうかって考えれば、
殴る前に教えるのが先だろ(語尾強め)。そういう風に、教育していくのが先だろ?(本気でお怒りモードの落合監督)
だから現役のときよりも、野球やめてからの方が、野球ってのは勉強できるんです。
いろんなものを見ますから、吸収します。
それで、これは合ってるのか合ってないのか、
この選手にはこういうやり方がいいのか悪いのか、自分で勉強しないとものを喋れなくなるんです。
だから私ら引き出しいっぱい持ってます。
だってこういう仕事の中で、一番困る質問はね、
どうやったら打てますか、って言われる質問が一番困るんです。
それが分かるんだったらまだ野球やってるよ、人に教えてるよ。
分からないからみんな苦労する。でも、方法論ってのはいっぱいあるから。
で十人がいれば十人が皆同じやり方ではない。
じゃそれを、その人に、合うやり方、かって事は見てなきゃいけない。
(観客席から子供の「ヘッ、クション!」というくしゃみ)
はい、いいクシャミでした。(場内、笑い)
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「えー、短い期間の混成チームだから、サインはきわめシンプルにする!
三つだけ覚えておけ!」
「三つかー」
「これは簡単でいいね」
「殴るぞ。」
「蹴るぞ。」
「ぶつけろ。」
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