12.チームをダメにするのは監督の“好き嫌い”
で、簡単にこの方向性を出せばいいって言うけども、
ある種、洗脳しなきゃいけません。
これはあの、一人の人間がチームの全員を洗脳するって大変なんですけども、
ただ我々の場合は、ちょっと皆さんの生活と違いましてね、
おかげと環境の違いっていうのは、仕事が野球って事なんです。
みんなレギュラー取りたいです。負けたくない。
で、出港するときに一つの船に全員を乗せて、
どうやって優勝って港に全員を連れて行くか。
でそのための、選手っていうのは、七十人。
で、一軍二軍のコーチャー監督合わせて二十四〜五名います。
それにバッティングピッチャー・ブルペンキャッチャー、いろんな仕事の裏方さんがいる。
約百五十人の、人間を船に乗せて、同じ方向を向かせなきゃいけない。
で同じ方向を向かせるっていうのは、皆さん難しいと思うでしょうけども、意外と簡単なんです。
ここで
邪魔するもの
は何かっていうと、「好き嫌いをなくする」って事です。
ま、人間誰しも性格がありましてね。性格に合う人・合わない人、必ずいます。
でも、指揮官としてはその好き嫌いってのは度外視しないといけない。
力のある者を使っていく。力のない者は、下へ降りていく。
またはユニフォームを脱いでいく。はっきりしたことがあります。
私も過去、七人から十人くらいに監督に仕えたことあります。
それはみんな立派な人です。立派な人なんだけれども、全員に言えるのは、好き嫌いが多かった。
でやっぱり、
好き嫌いのない指導者の方が、勝つ
んだろうと思います。
その人の力を正当に評価して、で、使っていく。これが一番大事なんだろうと思います。
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「この中に落合さんを嫌いな人物が一人います!」
「一人?」
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