18.高校時代
というのは、私、エリートじゃありませんから。
だって二年間ボウリングやってたんです。
高校野球三年間ほとんど経験ありません。十六〜二十歳まで、ほとんど野球ってのはやってません。
だって入ってすぐに四番でエース。毎〜日ブン殴られた。
俺は野球しに行ってんのか、毎日ブン殴られに行ってるのかどっちなんだろな。
ま私そんな別に頭いいわけでもね、そんなメチャメチャ悪いとは思ってませんけども、
私は野球で学校入りました。
当時三教科で、三百点満点。英語、白紙。(場内笑い)
日本でなんで英語勉強しなきゃいけないんだって、そういう主義でしたから。
これはいまだに貫いています。
いろんな外国人の選手が来ます。私のとこに英語で挨拶に来る。
俺は英語ワカンネ。お前日本語使え、つって。
俺の前では日本語で挨拶しろ。
俺、そしたら話する。
お前ら日本語勉強しろ、日本で野球うまくなろうと思ったら、日本語覚えろ。
この社会でうまいこと溶け込んでいこうと思ったら、それが一番溶け込みやすいのが、言葉なんです。
だから俺はアメリカで、もし旅行でも、アメリカで野球やるようなことがあったら、
俺は英語で話す、日本語使わないつって。
だから私、外国旅行するの嫌いなんです。喋れません。
で彼らも一所懸命日本語を勉強しようとするんです。可愛いじゃないですか。
でもそれも、入るとき溶け込ますための、一つの方法だろうと。
答案用紙に落合博満って書けば合格だった。…いい世界でしょう?(場内、笑い)
これが、去年一昨年あたり揉めましたよね。
だって別に私、学校からお金貰ってるわけじゃないですから、
授業料も払いました。
でも、授業料使い込みしてね、毎〜日、学校サボっては映画観にいってました。
まあそれが、今一九四〇年代の映画を家でビデオで観てるっていう、走りなんでしょうね、
そっから。映画小僧です。野球小僧というよりも。
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「オフの間、毎日、日本語勉強シタヨ。これで日本語カンペキでーす!これで落合監督に挨拶にいけまーす!」
ウッズ「コンニチワ監督!」
監督「お、ウッズ? お前…」
監督
「ちょいと見ねでごったら、まんず日本語うめぐなたんねが。
こいだばどさ行っても大丈夫だごで。んで、どげしたや?」
ウッズ「……」
ウッズ「日本語、勉強し直してキマース……」
監督「あ、どさ行ぐなや、ウッズ!?」
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