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03.クライマックスシリーズの弊害

でー、負けてから「連覇できたんであろうと思う」と言っても、 いやあ、やっぱジャイアンツ強かったんだろうという風に思うでしょうけども、 まあこの先、クライマックスシリーズって事がなくて日本一って事だけを考えたら、 まあ、“勝ちに行く手”ってのは幾らでも打てたろうと。

で、ジャイアンツが、八月の中くらいから慌て始めた。 阪神もそのくらいから、慌て始めたんです。

ドラゴンズはっていうと、まあ、馬なりの状態で、 最後までピッチャー中六日で使っていけばいいだろうと。
まあその中には、阪神タイガースみたいにね、 藤川だ、久保田だという、 年間通して六十試合七十試合八十試合って放れるピッチャーが、 いない事はないんでしょうけども(強調)、 今年・来年・再来年ってことを考えたら、 そこまで耐えられるだけの、体力はないだろうと。必ずケガする。

で、阪神は去年、負けた原因ってのはやっぱり一昨年にあります。

私も監督ってこれ立場じゃなくて、一人の野球選手、野球の解説者、 現場を預かるって事からすると、あの一昨年の追っかけ方ってのはちょっと異常でした。 うちら、勝てども勝てども、差が、開いていかない。

そりゃそうですよね。あのー、八月の途中から、 十月ペナントレース終わるまで、阪神に勝ったチームはウチと巨人しかないんです。
広島・ヤクルト・横浜、ぜんぶ阪神に負けたんです。
まあどっかで一つ二つは食ってくれるだろう、と思いましたけれども、 阪神の勢いに勝るところは一つもなかった。

これは他力本願じゃなくて自分とこで勝っていかなきゃしょうがないだろう。 で、そうなればそうなったでローテーションきちんと組んでいきます。 じゃどこをターゲットにして行きゃいいのか?

いや、本当に強いチームであれば、取りこぼしってのはあんまりしないんです。 このチームは強い、だったらここと五分で終わればいいだろ、 このチームには確実に勝てる、ところがドラゴンズっていうのは、 強いチームでも弱いチームでも おん〜〜〜なじ野球しか出来ない。 一流どころが来たらそれなりに点数とってゲームにする。 で、よそだったらもう完全に三回や四回でノックアウトするピッチャーを、 六回七回八回まで持たしてしまう、それでゲームにしてしまう。 まあ力があるのかないのかよく分からない。そういうチームでした。

で、福原にしても、安藤にしても、去年は一年間ほとんど放れない状態で終わってしまいました。 それが何故かというと、その前の年の疲労が最後まで抜けなかったんだろうと。

で、うちがいま一番心配してるのは、クライマックスシリーズ・日本シリーズ、 そしてアジアシリーズと、経験してなかったものが、大体十一月の半ば、 それからオリンピック予選で五人持っていかれた、 じゃ彼らの疲労度ってのはどのへんまで取れてるのかなって、 一番心配しなきゃいけないのはそのへんでしょう。
これはうちだけじゃなくて、巨人にしても、阪神にしても、 そのへんはやっぱ考えて、今年のペナントレースを戦わなきゃいけないだろうと。
原
「西村!西村!西村!」
「先発は中2日!」

岡田
「江草!江草!」
「久保田!久保田!」
「藤川!藤川!藤川!藤川!」

落合
「ピッチャー久本。」

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