KAZUKI☆EXPRESS
6月

 6月、筆者が某ページの企画として『熱ドラ日記』を始めた途端に、 中日は迷走を始める。1日から10日まで8試合で1勝7敗。何度餓死しかけた事か。 「あの頃はよかったなあ」「井上の開幕21連続安打か。そう言えばそんな事もあったなあ」 と、多くの中日ファンが未だに85年の掛布・バース・岡田のバックスクリーン3連発を酒の肴にしている阪神ファンのように 死んだ子の年を数えて過ごした。そんな切ない日々が続いた。そして6月後半、死んでいた子供が生き返る。

 6月19日、開幕11連勝など遠い昔のように いつの間にか今は亡き広島に2ゲーム差と詰め寄られた対広島2連戦の緒戦。 ここで連敗でもしようものなら 広島に首位を明け渡すという季節限定ジョーク のプレッシャーの中、 井上が6回に満塁で走者一掃の3点タイムリーを放つと、 6回にはまたも井上が満塁から2点タイムリーを放ち、「新・満塁男」の名を襲名したのだ。

立浪・山崎がタイムリーを打たないため、嫌が応でもチャンスの回って来る井上
立浪・山崎がタイムリーを打たないため、嫌が応でもチャンスの回って来る井上

 「満塁男」。その名を聞けば、真っ先にベイ・駒田の名前があがるような ゲンの悪い呼び名でがあるが、 井上はファウルフライを頭で受けるようなお笑い系プレーヤーではない。 これでも月刊ドラゴンズ(中日ファン洗脳機関誌)では「お洒落な井上」として 紹介された事もある中日では数少ないビジュアル系なのだ。 「チャンスに強い井上」といった昨年までを知る人ならヘソが茶を沸かすような異名をモノにした井上だが、 でも多くの場合「チャンスに強い」というフレーズには、 「チャンス以外ではからっきし」 という皮肉が暗に含まれている。元木のように。


井上一樹打撃成績(99年6月)
日付対戦相手打順打率中日先発備考
06/01読売7番ライト.273山本昌 
06/02読売7番ライト.268門倉 
06/03読売7番ライト.281サムソン勝利打点(6)
猛打賞!
06/04
06/05広島7番ライト.276武田 
06/06広島5番ライト.281野口 
06/07
06/08読売5番ライト.275山本昌 
06/09読売5番ライト.274門倉 
06/10読売代打.273サムソン 
06/11
06/12横浜7番ライト.285武田 
06/13横浜6番ライト.284野口 
06/14
06/15ヤク代打.283山本昌 
06/16ヤク7番ライト.285サムソン 
06/17ヤク代打.283川上 
06/14
06/19広島7番ライト.288武田 
06/20広島7番ライト.289野口 
06/21
06/22読売7番ライト.289山本昌 
06/23読売7番ライト.294川上 
06/24
06/25横浜7番ライト.289武田 
06/26横浜7番ライト.290野口 
06/27横浜7番ライト.294門倉3号ソロ(三浦)
06/28
06/29
06/30阪神7番ライト.302川上4号2ラン(メイ)
猛打賞!
勝利打点(7)
6月成績632215.349  


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