目指せID野球
[11月11日]
昨日は中日の星野監督の娘さんの結婚式に招待された。
知っての通り、僕とセンちゃん、そして田渕幸一は大の親友同士。
現役時代からライバル同士だった我々は、
「いつかはお互い監督になって、ペナントを争おう」って誓いあったんだよ。
ボクも来シーズンから広島のユニフォームを着る事になり、
“夢”にまた一歩近づいたことになるね。田渕はちょっとどうしようもないけど、
ま、「いなかったもの」として割り切るしかない。
今の野球で優勝争いをするためには、昔みたいな根性野球じゃダメなんだ。
カープは来季、江藤を売った残りのお金で最新鋭のコンピュータを導入し、
ID野球にチャレンジする。ボクはコンピュータのことはからっきし知らないもんだから、
せっかくの機会だからセンちゃんに聞いたんだよ。
何しろ彼は、何年も前からインターネットのホームページをやってるような、
トレンディな人間だからね。
「センちゃん、ID野球について教えてくれよ」
「なんだ浩二、そんなことも知らんのか。
IDってのはだな、ディンゴ・インターナショナルの事だ」
「ディンゴ・インターナショナル? 何だいそれ?」
「前にうちにディンゴって外人がいただろう。
あいつがオーストラリアに持ってる会社の名前だよ」
「ふむふむ」
「つまりID野球っていうのは、ディンゴを4番に置いて、クリーンナップでホームランを100本打つ、
そんな野球の事なんだな」
「なるほど、そうだったのか」
という事は、センちゃんも今年はID野球をやってたんだな。
だからあれだけ中日の投手陣が壊滅しても、2位なんていい成績を残せたわけだ。なるほどね、と思ったよ。
残念ながらシドニーオリンピックでディンゴは優勝争いの途中でオーストラリアに帰国、
おかげでID野球は完成出来なかったわけだ。
「するとセンちゃん、来年広島がID野球をやるためには、ディンゴを獲ればいいという事?」
「その通り!」
そういうわけで、球団にお願いして、うちは今水面下でディンゴの獲得に向けて動いている。
カープID野球完成のためにはどうしても必要な大砲だからね。
「ところでセンちゃん、ディンゴ・インターナショナルなら『DI』じゃないのかい?」
「それを『ID』ってひっくり返していうところがオシャレなんだな。
ほれ、いわゆる業界用語ってやつよ。メシはシーメー、IDはDIだ」
「ははあ、なるほどねえ。センちゃんは物知りだなあ」
カープを応援してくれるファンの皆さん。山本浩二は来年ID野球で必ずやカープを優勝させてみせます!
どうか期待していてください。
あ、そうそう。それとコンピューターがどう関係するのか、センちゃんに聞くの忘れちゃったなあ。
今度の監督会議で聞いておかないと。