はじめに(3/3)
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だが、すべてのプロ野球ファンは堕天使になる資質を持っているのだ。俺も、そしてお前もな。 青コアラ

金コアラ 照れるよ。

褒めてないよ。 青コアラ

金コアラ 照れて損したよ。

たとえば癌という病気は、全ての人が潜在的に持っている。それが発症して死ぬか、発症する前にそれ以外の原因で死ぬか、それだけの違いに過ぎない。 青コアラ

金コアラ ああ、『ブラックジャックによろしく』にそんなことが書いてたな。

や。格好いいことを言ったつもりが、本の受け売りだと早くもバレてしまったよ。 青コアラ

金コアラ しかもマンガのな。全く貴様の知識はマンガの受け売りだらけだよ。

受け売りだらけの人生さ。とにかく、ファンというのは突き詰めればやがて堕天使になる。そういうものだ、ということだ。 青コアラ

金コアラ 悲しい話だな。野球が楽しいから野球ファンになったはずなのに、悪口ばかりでは楽しくあるまいに。

だから俺たちは、堕天使にならないように、ときどき自分がいまどこにいるのか立ち位置を確認し、必要とあれば元の場所に戻らなくていけない。純粋にチームを応援していた、あの頃の自分に。 青コアラ

金コアラ はじめての頃の気持ちを忘れないようにか。

はじめての頃の気持ちを忘れないようにだ。だから俺はこのサイトに『はじめてのドラゴンズ』と名づけ、自分が調子に乗らないよう戒め、ドラゴンズの良さ・素晴らしさをあらためて見直し、それを世に広めて行こうというわけなのさ。 青コアラ

金コアラ そうか、それは殊勝な心構えだが、しかし。

なんだ? 青コアラ

金コアラ 一度カエルになったものが、オタマジャクシに戻れるのか?

…頑張れば。 青コアラ

金コアラ そうか。では頑張れ。

(了)

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