
2010/06/7(月) 岩瀬の教え
▼誰なんだ野上
通算249セーブとなった岩瀬に、
西武・渡辺久信が送り出した先発は野口。
あれ、西武に野口なんていたっけ?…ああ、間違えた、野本か。
いやいや野本は中日の外野手だ。野村か。
それはイニング中に二度マウンドに行けないルールを知らなかったカープの監督だよ。
ええと、野上?
西武先発は野上。うん、今度こそ間違いない。
…誰?
▼野上、気持ちよく瞬殺
性別、国籍一切不明の野上から中日は
和田のタイムリー、
ブランコのホームランなどで序盤の3回までに3点を先制した。
ここでナインは、ハッと気づいたのである。
「しまった!4点差ついたら岩瀬さんにセーブ付かないじゃん!」
▼久信の策略
すべてはハゲQ、じゃなかった、ナベQ、
渡辺久信の策略だった。
先発に今季中継ぎでしか投げてない野口、じゃなかった野本、
じゃないや野村、そうじゃなくて野上を持ってきたのは、
「序盤に3点取らせ、以降の追加点を抑止する」ためだったのだ!
「フフフ…これでも、若い頃は結構あったんだぜ」
▼見えない抑止力
予定の3点を失うと久信は即座に田中にスイッチ。
まあこの田中ってのも誰だか知らないんだが、
西武にしてみれば無駄な四球さえ出さなければ誰でもいいのだ。
だって中日は「4点以上取れない」のだから。
「もう1点も取るわけにはいかない…!」
▼沈黙する竜打線
1回〜3回まで6安打で3点を奪った中日が、
4回〜8回まではわずか1安打。もう完全に点を取る気ゼロである。
西武の平均得点は4.3点、相手を4点以内に抑えれば勝てる計算だ。
久信は竜の得点を3点で縛り、終盤の逆転に賭けたのだ。
膠着状態のまま終盤の8回、西武は
上本とかいう知らない選手
のソロで1点を返し、
2点差にして9回を迎えた。久信には「予定通り」の展開である。
▼岩瀬登場
そして9回、満を辞して満太郎がマウンドに上がる。
しかし、岩瀬は怒っていた!
「みんな何を考えてるんだ!」
「こんな事が『チームの慣習』になってしまったら、この先、
浅尾君の250Sのときも、
金剛君の250Sのときも、同じ事が起きる!」
悪しき慣習を作ってはいけない。
岩瀬は心を鬼にして
西武に3点を献上した。
「3点」は岩瀬の明確な意思表示だ。
この試合は岩瀬が3点取られたから負けたのではない。
打線が4点取らなかったから負けたのだ。
打線が個人の記録のために手を抜いたから、負けたのである。
岩瀬の熱い思い。
浅尾や金剛が250セーブを達成するとき、
必ずやこの「岩瀬の教え」は生かされる。
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