(51) アラキの仇討ち
前日の三重出身のニシに続き、
この日のケチックス先発は
岐阜出身のトーメイ。
しかし、子供の頃からずんどらごファンの好青年・ニシと違い、
「子供のころ、テレビをつけたらずんどらご戦ばっかりだったので、
ずんどらごのことは詳しいですよ」と言いつつ、
『燃えよずんどらご』は歌えるが
「特にずんどらごファンというわけではない」
とも言い放つアウトローだ。
そのトーメイが初回、いきなり
アラキをスナイプした!
能力名 『骨折退場』
(ブレイク・ボーン)
【効果】 後に球団から骨折が発表され、新聞は「アラキ、プロ入り初の骨折」と報じたが、
そんなわけはなく「アラキ骨折と正直に発表されたのはプロ入り初」ということだ
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アラキは最初、「病院に行くと骨折って診断されるから行きたくない」と
訳の分からないクマモト工業イズム
で病院行きを拒否したが、流石にこの怪我は隠し切れず、
翌日に登録抹消、ひと差し指骨折で戦線離脱を余儀なくされた。
新聞によれば「全治一〜二か月」との事だから、
2週間くらいで帰ってくるかも知れない。
能力名 『熊工魂』
(ベースボール・サイボーグ)
【効果】「骨折くらいは故障のうちに入らない」(歩けるから)
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特にずんどらごファンという訳ではないが『燃えよずんどらご』は歌えるトーメイは、
1番オーシマ、ショートフライ〜
2番アラキにデッドボール〜
3番モリノにフォアボール〜
4番ルナでダブルプレ〜
と、鼻歌を歌いながら初回のピンチを切り抜けた。
☆ ☆ ☆ ☆
しかし、ずんどらごは知っている。
現在ずんどらごのGM(ガンダム・マスター)をしている
オッチGM
が現役時代、
自分にデッドボールをぶつけてきた相手投手・
ヒガシオにどんなリベンジをしたか
を知っている。
アラキが生きていれば次々打席となる6回、
アラシマ・コンビの片割れ、
オーシマが
強烈なピッチャー返しでトーメイをスナイプ!
ここまでずんどらご打線を5回無安打に抑えていたトーメイだったが、
オーシマの強烈な一撃で
1安打KOとなり、
マウンドから引きずり降ろされたのだ!
能力名 『報復安打』
(カウンター・アタック)
【効果】 報復四球などという卑怯な真似はせず、
正々堂々とバッティング技術でお返しをする、
それが清く正しいずんどらご野球だ
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5月29日(木)ナゴヤドーム
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オリックス |
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【オリ】東明、中山、馬原、佐藤達、平野佳−伊藤、山崎勝
【中日】カブレラ、福谷、パヤノ、祖父江、高橋聡−武山
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見事なピッチャー強襲でアラキの仇を討ったオーシマだが、
ケガをさせてしまっては遺恨を残す。
トーメイには次の登板に影響の出ないように手加減はしていた。
後日、トーメイはアラキに電話で謝罪し、
アラキは
「気にするな。これからもどんどん内角を投げて来い!」
と、懐の広いところを見せたのである。
互いに真剣勝負をして戦った男たちの間に、奇妙な友情が生まれていた。
能力名 『タイマン張ったらダチ』
(ライバル・イズ・フレンド)
【効果】タイマンをはった相手は、たとえ敵でも以後ダチとして扱うという考え方。関東に伝わることわざ。
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