(48) その名はハマちゃん
高卒2年目、
タツロー・ハマダ。
ドラフト指名から1年半、大本営ではこれまで一貫して「ハマダ」と
(他の選手同様に)呼び捨てにしている。
通常、新聞ではアスリートに対しては敬称を略し、苗字、あるいは「苗字+選手」で表記する。
現役を引退すると「タツナミさん」「タツナミ氏」「私生活に問題の多いT氏」「疑惑の大物内野手T」
など、一般人同様に敬称をつける。
ウィキペディアによれば、
【呼び捨て】
新聞のスポーツ記事やテレビやラジオのスポーツニュースでは文章の簡潔さをもとめるため、
選手に対しては監督やコーチ、親方などを除いてほとんど呼び捨てである。
また、審判(特に野球関係)や行司さえ呼び捨てする場合が多い。
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と記述されている。
新聞やテレビで選手を呼び捨てにするため、ファンもついつい球場などで
「アラキ――!」
と呼び捨てにしがちだが、ファンは特に「文章の簡潔さをもとめる」必要はないので、
「アラキさ――――ん!」とか「アラキ選手―――――!」
と呼ぶのが礼儀というものだろう。
☆ ☆ ☆ ☆
さて、今なんの話をしているかというと
「新聞は、選手の名前は基本的に呼び捨て」
という話をしているわけである。
この選手を呼び捨て、この選手には敬称、などとやっていたら、報道に公平さを欠く。
そのことを念頭に置いて、ここ最近の大本営スポーツを見てみよう。
中スポの見出し
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4月30日 |
浜田、救世主になれ |
5月4日 |
初ナゴヤドーム浜田快投5K |
5月8日 |
浜田、完封 |
5月13日 |
完封男・浜田、「思い切り」連勝狙う |
5月16日 |
浜ちゃん、初先発から連勝 |
急に馴れ馴れしくなった!
能力名 『突然友達』
(サドンリー・フレンズ)
【効果】未成年アスリートが大活躍をすると、突然
「○○ちゃん」「△△クン」と言い出す現象で、
小学校のとき同級生だったらしい会話もしたことのない人や、
存在すら知らなかった遠い親戚が、
有名人になった途端に突然電話をかけてくるのと同様、
本来は遠い距離を、急に親しげな態度をとることで縮めようとする効果がある
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☆ ☆ ☆ ☆
一度
「ちゃん」付けしてしまうと後が大変だ。
40歳、50歳になっても「ハマちゃん」と呼び続けるのか。
それとも何処かのタイミングで「ハマダ」に戻るのか。
最近のマスコミは、この間まで「ユウちゃん」と呼んでた人がいつの間にか「サイトウ」になってたり、
「リョウくん」だったのが気が付けば「イシカワ」になっていたり、
落ち目と見るやすぐに態度を変える
ので、今回、大本営が「ハマちゃん」と呼び名を変えたことは、
ハマダに取って大きな大きな試練が与えられたということだ。
ハマダが「ハマちゃん」と呼ばれ続けるためには、
「マーくん」並みの結果が必要なのだ!
☆ ☆ ☆ ☆
一方で、大本営の
ハマちゃん呼ばわりで微妙になるのが
「フクヤン」ことフクタニ
の立場だ。
能力名 『企画倒れ』
(フー・イズ・フクヤン)
【効果】誰も呼んでないのに選手名鑑プロフィールの「ニックネーム」のところに
「フクヤン」と書かれ続ける
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球団が公募してつけたニックネーム
「フクヤン」は一向に定着しない、
大本営すら呼んでくれない。
それも今までなら「スポーツ新聞は基本的に、選手名は呼び捨て」
という不文律があるから、
と納得できた。書かないんじゃない、書けないのだろう、と。
だがしかし!
5月25日(日)ナゴヤドーム
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R |
福岡 |
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0 |
0 |
0 |
0 |
1 |
0 |
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中日 |
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0 |
1 |
0 |
0 |
0 |
x |
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2 |
【福岡】オセゲラ、五十嵐−細川
【中日】濱田、福谷、岩瀬−谷繁
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ハマちゃん、開幕3連勝(1面)
ハマちゃん援護、和田先制(3面)
自粛しているわけではなかった!
2014年ふたりの比較(5月25日終了時点)
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濱田 |
福谷
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1軍登録 |
4月27日 |
3月26日
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中継ぎ登板 |
3試合 |
30試合
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先発登板 |
2試合 |
なし
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勝敗 |
3勝0敗 |
0勝2敗16H
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イニング |
26回 |
25回+1/3
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失点 |
4失点 |
5失点
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防御率 |
1.38 |
1.78
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ドラフト |
2012年ドラフト2位 |
2012年ドラフト1位
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通算年数 |
2年目 |
2年目
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年齢 |
19歳 |
23歳
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出身 |
愛知県 |
愛知県
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家族 |
独身 |
独身
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愛称 |
ハマちゃん |
ふくやん(半笑い)
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フクタニはいつになったら大本営にフクヤンと呼ばれるのか。
同じような成績なのに、光が当たらない。
そんなフクタニだが、試合後の
「
ハマちゃんに勝ちをつけられて本当によかった」
というコメントに、「いつか俺も
と呼ばれてやる」
という熱い闘志が見て取れた。
がんばれ、フクタニ!
いつか大本営に
フクヤンと書かれるその日まで!