(11) ナオの覚醒
今から11年前、
ナゴヤドームで行われたファン感謝デーのイベント
「ずんどらご対中学生」
のエキシビジョン・マッチで
プロからホームランを打った中学生
が、若き日のナオ・ドノウエである。
ナオはその4年後にずんどらごにドラフト1位で入団し、
球団は1年目の選手としては異例の「個人グッズの作成・販売」
に踏み切り、
将来の4番候補
に期待をかけた。
しかし1年目は1軍出場3試合でノーヒット。
昨年までのプロ6年間で通算打率2割2分、
入団当初はサードだったポジションも、
セカンド、ショート、サードとたらい回しにされ、
「将来の4番」はいつの間にか
守備のパートタイマー
と化していた。
ところが!
ついに!
眠れる若竜、ナオ・ドノウエが
長〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
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い
眠りから、
目覚めたのだッッッ!
6回、2死一塁からのナオの渾身の一振りは、
レフトスタンドに突き刺さる
2ランホームランとなった!
【能力名】 『もう中3がピークとは言わせない』
(ウェイク・アップ)
【効果】眠っていたスラッガーとしての能力が覚醒
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スタメンに起用されたこの3試合は打率3割6分、
犠飛、タイムリー、2ランで4打点を稼ぎ、
これはもはや勢いとかまぐれではない、苦節6年、ようやくナオが
スラッガーとして覚醒
したのだ!
--- その頃、東京エッグ ---
その頃、エッグでは
読売ブラックカンパニーズ
対
広島キャープ
の試合が行われていた。
8回、読売の攻撃、“だいたいジブンはキョジンが嫌いです”
ムラタは、
キャ―プ・今村から
エッグ天井にぶち当てる特大ホームラン
を放っていた!
推定飛距離150メートル。
ムラタは「練習でも打ったことないのに!」と大はしゃぎ、
「あり得ない打球」
に目を白黒させていた。
【能力名】 『飛ぶボール』
(チープ・トリック)
【効果】反発係数がこっそり変更されボールが飛ぶようになり、まぐれホームランが乱発する
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とまたでは、今年は開幕から各チーム乱打戦が増え、
「去年よりもボールが飛ぶようになった」
と囁かれている。
実際、飛ぶボールになったのだろう。
でなければ村田の「練習でも打ったことのない」天井弾などあり得ない。
(かつて天井弾を打ったことのあるブライアントやカブレラは、
「練習でも打っていた」のだ!)
練習で出来ないことが本番で出来るわけがない。
自分の力ではなく飛ぶボールの力で打ったホームラン
など、何の価値もないのだ!
--- ナゴヤドームに戻る ---
ナゴヤドームで
完全に覚醒したナオ・ドノウエ
であるが、8回には
代打・オガサワラにもホームランが飛び出し、
強竜打線大爆発で合計9点を奪い、試合はずんどらごが圧勝した。
それにしても、今年はよく点が入る。
去年と比べてこれだけ得点力、特に長打力が上がったのは、やはり、どう考えても、
オフの猛練習の成果
というしかない。
血のにじむような個々の努力が、打球に飛距離を与えているのだ!
【能力名】 『森野尻暴暴』
(レギュラー・アピール)
【効果】代打11打席目で本塁打を放ち、11試合41打席で本塁打ゼロの人に気合いを入れる
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4月9日(水)ナゴヤドーム
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9 |
【ヤクルト】秋吉、押本−相川
【中日】岡田、又吉、高橋聡−谷繁、小田
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