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20中田賢一(28) KEN-ICHI NAKATA
福岡県北九州市八幡西区

北九州市立大学よりプロ入り、7年目の右腕。 故郷の福岡県北九州市八幡西(やはたにし)区は人口 25万7013人 (2011年2月1日時点)。 日本初の立体交差駅である折尾(おりお)駅舎がある。 九州では二箇所しかない駅弁の立ち売りがある駅で、 ここでかしわめしを食することは駅弁マニアのクリア課題のひとつとなっている。 本州で売られている一般的なかしわめしは鶏のそぼろ肉を使うものが多いが、 小倉かしわめしは鶏肉を細かく切り刻むところが特徴で、 ストライク・ボールを細かく刻んでくる賢一のピッチングは小倉かしわめしを懐かしんでのものだろう。 同郷に少女漫画家の山口美由紀(年齢非公表)がいる。






21チェン(25) CHEN WEIYIN
台湾・高雄県

来日8年目の左腕。 台湾・高雄県の出身で、人口は 124万2652人 (2009年6月時点)。 台湾では近年、交通のMRT(地下鉄)開発が進み、 高雄美麗島駅はまるで美術館のような芸術建築物になっており、 一度は訪れてみたい観光スポットだ。 観光地としては楽しい台湾だが政治的には複雑で、台湾は島の先住民族のものなのか、 それとも中国大陸のものなのかという所有権の問題が古くから議論されている。 一方、チェンの所有権は中日球団にあるのか、 それともチェン自身が自由に移籍しる権利を持つのか、 こちらも毎年オフになると議論されている。 同郷に埼玉西武ライオンズの許銘傑(シュウ・ミンチェ、34歳)がいる。




22大野雄大(22) YU-DAI OHNO
京都府京都市伏見区

佛教大学よりプロ入り、今年1年目の左腕。 寺田屋事件、鳥羽・伏見の戦いと 歴史の舞台になってきた京都府京都市伏見区は人口 28万4408人 (2011年2月時点)。 伏見城の築城主は尾張の豊臣秀吉、 改修工事は三河の徳川家康と、 伏見とナゴヤの間には浅からぬ縁があり、 伏見出身の大野のドラゴンズ入団は、生まれたときから決まっていた。 伏見名物には伏見稲荷の「きつねのお面」「きつねせんべい」に加えて「焼き鳥」があり、 これは「稲をついばむすずめは天敵、ならば焼いて食べてしまおう」 という伏見男の意外にワイルドな一面が見てとれ、 大野もまた、ドラゴンズに敵なす者はたとえ子供の頃から大ファンだった阪神の選手といえど、 獲って食べてしまう荒い気性を持っている。 出身有名人に中央競馬ジョッキーの武豊(42)、 同郷プロ野球選手に千葉ロッテ・青松敬鎔(24)、 広島・赤松真人(28)の「松松コンビ」がいる。






23鈴木義広(28) YOSHIHIRO SUZUKI
香川県仲多度郡満濃町(現・まんのう町)

中部大学よりプロ入り、7年目の右腕。 人口 1万3247人 (2004年12月時点)の香川県仲多度郡満濃町(現・まんのう町)出身。 讃岐うどん紹介本「おそるべき讃岐うどん」で紹介された恐ろしいうどん屋がある。 四国ニュージーランド村は2005年12月より休館したまま、再開するでもなく閉園するでもなく、 こちらも不気味で恐ろしい。 平成の大合併で「まんのう町」に名前をかえたが、 これは琴南町・仲南町に対し 「自分たちの町前だけ残すのは申し訳ない」 との満濃町民の気配りによるもので、人付き合いのいい鈴木の人柄がにじみ出ている。 出身有名人に漫画『ダイヤのA』の作者・寺嶋裕二(36)、 仲多度郡出身のプロ野球関係者には名将・三原脩(1911-1984)がいる。




24英智(34) HIDENORI
岐阜県羽島市

名城大学よりプロ入り、13年目の右打者。 人口 6万7167人 (2011年2月時点) の岐阜県羽島市出身。岐阜で唯一新幹線が止まり、 市の名称は「羽島市」なのに駅名は「岐阜羽島駅」と岐阜ブランドを猛然とアピールしてくる。 英智も普段はおっとりして地味めな雰囲気だが、売るべき所はどんどんアピールしてくる積極性を持っている。 羽島名物ではれんこんが有名で、 レンコンのような穴だらけのものが名物の町から、 英智のような穴のない守備力の選手が生まれたのは興味深いところだ。 木曽川をへだてたお隣の愛知県一宮市と「濃尾大花火大会」を共同開催し、 愛知と岐阜、仲が悪いのは新聞社だけで、県民の関係は意外に良好なのが見てとれる。 同郷に新進気鋭の漫画家・大場敦(29)、中日OBの小池秀郎(41)がいる。






25武藤祐太(21) YUTA MUTOH
埼玉県入間郡毛呂山町

社会人・Hondaより入団、1年目の右腕。 出身地の埼玉県入間郡毛呂山町(もろやままち)は人口 3万8787人 (2010年9月時点)。 果樹園が多くユズの産地として知られている。 理想郷を求めた人たちによるニュータイプの村落「新しき村」があり、そこでは村民が自給自足で暮らしている。 この村は1918年、武者小路実篤が理想社会を目指してを宮崎県に創設し、 ダムの建設により埼玉県毛呂山町に移転してきたもの。 武藤祐太もまた、 「現状に満足せず自分のあるべき姿を追求し、実行にうつす」という開拓精神が宿っている。 同郷にたけし軍団のダンカン(52)がいるが、さんま軍団の大竹しのぶ(53)も小学校時代をここで過ごしている。




26山内壮馬(25) SO-MA YAMAUCHI
愛知県豊田市出身

名城大学からプロ入り、4年目の右腕。 人口 42万536人 (2011年2月時点)の大所帯、愛知県豊田市出身。 トヨタ自動車の総本部、そんな町で生まれた山内だから、 常に改善・効率化を目指し、究極のピッチングを追及する向上心を備えている。 豊田市で一度訪れてみたいのは「酒呑ジュリンナ遺跡」。 縄文時代の遺跡で、豊田市指定史跡になっている。 いったいジュリンナさんという人はどれだけの大酒呑みなのだろう。 山内もチャラチャラしてるので酒の上での失敗に気をつけたい。 この町のおみやげはもちろんトヨタ自動車の一台も買って行きたいところだが、 それほど予算がないという人は、「自動車モナカ」で我慢しておこう。 地元出身の有名人に漫画家のいしかわじゅん(60)がいる。






27谷繁元信(40) MOTONOBU TANISHIGE
広島県比婆(ひば)郡東城町

江の川(ごうのかわ)高からプロ入り、23年目の捕手。 いったいどの天才が名づけたのか、「シゲシゲ」というハイセンスなニックネームが付けられている。 出身は広島県比婆(ひば)郡東城町(現・庄原市)、 人口は 1万330人 (2005年3月時点)。 地図で見ると広島県の右上隅に在り、鳥取・岡山・広島の三県が隣接する交流ポイントであるが、 谷繁は全然関係ない島根の高校に進学した。このころから新しい世界への挑戦意欲、 メジャー挑戦→中日移籍という開拓者の片鱗は見せていたのである。 比婆郡といえば謎の怪獣・ヒバゴンが有名で、 その正体はtanisigeではないか、と一部では囁かれている。 名物はヒバゴンまんじゅう。tanisigeまんじゅうも発売して欲しいところだ。 同郷の有名人に映画『GANTZ』の映画監督・佐藤信介(40)がいる。




28岩田慎司(24) SHINJI IWATA
岐阜県岐阜市

明治大学からプロ入り、3年目の右腕。 そろそろ岐阜のことも書き飽きてきたが、またまた岐阜県岐阜市の出身である。 人口は 41万3226人 (2011年2月時点)。 岐阜と愛知の不仲説は岐阜新聞vs中日新聞のシェア争いに端を発しており、 岐阜エリアでは地元の岐阜新聞がシェア3割に対し、 中日新聞はシェア5割と、ナゴヤの新聞に地元が負けている現実がある。 これにより岐阜はまるでナゴヤの一部であるかのように扱われる向きがあり、 岐阜出身の松尾一(まつお・いち)さんは 『岐阜は名古屋の植民地!?』 『やっぱ岐阜は名古屋の植民地!?』 という著書で岐阜とナゴヤの関係について深く研究をしている。 岐阜市出身の有名人には『Dr.コトー診療所』の漫画家・山田貴敏(51)、 同郷のプロ野球選手に和田一浩(38)、朝倉健太(29)、広島・青木高広(29)がいる。






29山井大介(32) DAISUKE YAMAI
大阪府豊中市

社会人・河合楽器からプロ入り、10年目の右腕。 出身は大阪府豊中市で、人口は 38万8718人 (2010年9月時点)。 豊中市・吹田市のふたつの町に跨る千里丘陵に近未来都市モデル 「千里ニュータウン」がある。 1962年にスタートしたこの未来都市は、建設の際に駐車場をケチったため、 その後のマイカーブーム到来で建設計画を大幅変更、 近未来施設を作るためのスペースはすべて駐車場に変わってしまった。 そんなガメつさ、もとい、オッチョコチョイ振りがまた大阪人らしくもあり、 山井の愛すべき人柄を感じさせる。 千里丘陵には標高76.9メートルの待兼山(まちかねやま)があり、 競馬の「マチカネ軍団」の総帥・細川益男氏(1924-2010)の出身地である。 ファンも山井の完全復活を待ちかねているぞ。

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