「新潟に杉と男は育たない」 という言葉があるが、プロ野球選手は割と育っている。 そんな新潟出身のプロ野球選手第一号が、 のちに世界を股にかけるスーパースターとなる 馬場正平である。 1955年に読売に入団した馬場は、長嶋茂雄が入団した1958年にしげおの初めてのキャッチボールの相手をして野球のいろはを教えてやり、 王貞治が入団した1958年にはキャンプで打撃投手をつとめ、王にプロの厳しさを教えた。 いわば、 長嶋と王は馬場が育てた、いや、新潟が育てた と言っても過言ではない。 また、元阪神の掛布雅之は千葉の出身だが、出産は母の実家・新潟県である。 新潟だからこそ掛布は五体健康で丈夫な体に生まれ、 阪神タイガースを1985年に日本一に導くことが出来たのだ。 もはや 阪神は新潟が育てた と言っていいレベルだ。 こんなにいろいろ育てているのに何故「新潟に杉と男は育たない」と言われるのかといえば、 これは戦中戦後の貧しい時代、 困窮する新潟の農家では長男以外はみな東京に丁稚奉公・女中奉公に出されていた、 という歴史的背景があるからだ。 つまり、この言葉は「新潟の優秀な人材はみな県外に流出するため、地元が衰退する」という意味であり、 「新潟では育たないが、新潟以外の地で力を発揮する」 のである。 「新潟に杉と男は育たない」、言い換えれば「育つ男は県外に出る」ということで、 なるほど新潟出身のプロ野球選手が活躍するのも頷ける。 |
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