宮崎の人の性格として、 「一生で一度しかウソをつけないおおらかで正直な農業型」 という喩え方が用いられる。 ここで我々はふと考える。 「宮崎人が一生に一度つくウソとは、どんなウソなんだろう?」 と。 一生のうちたった一回つけるウソ、 迂闊に使うわけにはいかない。 よほどの場面、 人生をひっくり返すような一発大逆転のとき に使われるに違いない。 宮崎の子供は、 「一生に一度しかウソをついてはいけないぞ」 と教えられて育つ。 そう育てられれば、まさか人生のほんの序盤にそれを使うわけにはいかない。 ウソを一つもつくことなく、成人を迎える。 そして、「この切り札をいつ使おうか」と日々思いながら人生を過ごす。 しかしなかなかウソをつく機会が訪れないまま、やがて結婚し、子供が生まれ、子供が巣立ち、孫が生まれ。 月日は流れ人生最期の日を迎え、愛する家族に看取られながら、おじいちゃんは孫の声を聞く。 「おじいちゃん、おじいちゃんも一生に一度しかウソをついたことないの?」 そのとき、おじいちゃんは孫に向かって、 「…ああ、そうだよ」 と、生まれて初めて、一生に一度の「ウソ」をつくのである。 ----宮崎人は、一生に一度、ウソをつく。 |
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▽ご当地グルメ
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