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京都っ子はナイーブで、人見知りである。 本当はお立ち台で面白いことを言いたいのに、昨日からずっと考えていた 取っておきのギャグ があるのに、 いざマイクを向けられると、照れてしまってチャンスを逃すのだ。 京都の料亭や飲み屋には 「一見さんお断り」の店が多くある。 お高く止まっているように見えるが、そうではなく 京都っ子は照れ屋で人見知りだから、 初めてのお客とは何を話していいか分からない のだ。 (だから紹介者がいれば初めての人でもOKなのである) 「京都の人間はプライドが高く、自分たちは一段上にいると思っている」 「二枚舌で本音を出さない」 などと他県の人間に訳知り顔で言われても、ナイーブな京都っ子は反論できない。 「そんなことないですやん」 と思っても、 相手を怒らせてしまったらどうしよう、 傷つけてしまったらどうしよう。 人間関係が悪くなるくらいだったら、 自分ひとりが我慢すればいいことだ、 と、耐え忍んでいるのである。 お立ち台の上で 「ギャグがすべって気まずくなったらどうしよう。 せっかく盛り上がってるお客さんを寒くさせてしまうくらいだったら、黙っていよう」 と、徹夜で考えたギャグを言い出せないでいるのだ。 吉見の帽子の裏にはマジックで 「KSR」 と書いてある。 これには K…今度こそ S…すべらないギャグで R…リベンジだ という吉見の熱い思いが込められているのだが、人に聞かれたときは 「かっ、家族のイニシャルです!」 と照れ隠しに答えているようだ。 |
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▽ご当地グルメ
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