対局開始

一般的に、最初の一手は「7六歩」か「2六歩」のどちらかで始まります。

これは将棋の長い歴史の中で、先人たちが「この手がもっとも効率がいい」 と研究した結果で、このような「先人が決めた一手目からの定まった手順」のことを 定石(じょうせき) と言います。

一手目:▲7六歩


一手目:▲2六歩


「7六歩」はまず最初に角の通り道を開け、角を動きやすくする定石。 「2六歩」は飛車が動き出すために、飛車の通り道を作る定石です。

はじめての人は「一手目に何打っていいか分からないよ〜」 だと思うので、「7六歩」か「2六歩」を打ちましょう。
あとは好きに打ってください。




駒は相手の駒に重なると「取る」ことが出来ます。

取った駒は自分の持ち駒となり、 好きな場面で好きな場所に自由に打ち込むことが出来ます。 (西洋のチェスと、もっとも大きな違いです。チェスでは取った駒を自分の戦力にすることは出来ません)

(ただし、二歩や動けない場所に打ってはいけません→「禁じ手を打ったら負け」参照)





相手陣地に自軍の駒が入ったら、「成る」ことが出来ます。

その駒を裏返すと、赤い字が書いてあります。 香車の場合だと「成る」と「金」と同じ動きになります。 (これも西洋のチェスとの大きな違いです)

その代わり香車としての能力は失われるので、 成る・成らないは自分で選ぶことが出来ます。 一度成った駒は、もう元に戻すことは出来ません。

桂馬や香車など特殊な動きをする駒は、成らない方がいい場合もあります。 棋譜では「1三香成(1三きょう・なり)」、「1三香不成(1三きょう・ならず)」と書きます。
成った香車は以後、「成香(なりきょう)」と記述されます。

成った駒の動き

歩・香・桂・銀は、成ったときに「金と同じ動き」になります。

飛車は斜めに1コマ進む動きが加わって、「龍王」(通称・龍)となります。

角は上下左右に1コマ進む動きが加わって、「龍馬」(通称・馬)となります。


※金と玉は敵陣に入っても成ることは出来ない。





駒が「成る」ことが出来るのは、「敵陣に侵入したとき」または「敵陣の中から出るとき」です。

成っていない状態で敵陣にいて、そこから外に出るときも「成る」ことが出来ます。 (成っても成らなくてもいい)