駒の並べ方
下図が最初の陣形です。この形から「戦闘スタート!」となるわけですが、
駒の並べ方には順番があります。



服を着るときに最初に上着を着て、次に下着をはく人はいません。 順番を間違えるととんでもないことになります。
将棋の駒の並べ方も順番を間違えてはいけません。 「最後の形だけあってりゃいいじゃね?」 と思ってる人がもしいたら、それは 戦う前から負けている といって過言ではありません。

たとえば金と桂馬の並べる順番を間違えると、金が 「桂馬の野郎、俺より先に並べられやがって…許せねえ!」 と仲間割れが始まって、チームワークがバラバラになってしまうのです。

戦いを勝ち抜くには歩兵から飛車角まで一致団結、王を守る19駒の兵士の鉄のチームワークが不可欠です。 兵士には序列があって、9人の歩兵の中でも順列があるのです。

まずは中央に玉!!



このとき、盤の前に正座して、王将を垂直に「バチーン!」といい音が出るように叩き付けます。

何しろこれが我々の王、総大将なのですから、一番最初に、中央に陣取るのです。 そしてより大きな音を出すことにより、 「やあやあ我こそはヨウゾウ軍の総大将!これから貴様らの王の首を取りに参る!」 と敵に名乗りをあげてるのです。
これが、相手に聞こえないような「パチッ」なんて小さい音だったら、 完全に敵になめられてしまいます。「あれ?いたの?」「気づかなかったよ」ではダメなのです。

なるべく大きな音で! 「バチーン!」ですよ!

そして打ち終わったら、3、4秒動かず、ゆっくりとあたりを見渡して、 それからパチリパチリと次の駒たちを配置します。 (余裕のあるところ、落ち着いてるところを見せるのです)

次は王を守る護衛の者たちを、金から香まで位の高い順に左、右、左、右の順に、静かに並べます。



一段目の彼らは攻撃もしますが、基本的な役割は「守備」です。 王を置いたときのような大きな音はいりません。静かに、落ち着きはらってパチリパチリと慎重に並べましょう。

「殿、我々がしっかりお守りしますぞ!」

と心の中でつぶやきながら。


一段目が並び終わったら次は攻撃の要、角と飛車!
ここは力強く! バチーン!!



順番は角からです。王将のときと同じように音が響き渡るように豪快に叩き付けましょう。

「俺様は角行!これから貴様らの陣地に殴りこむから、覚悟しとけ!」

と敵陣に大声を轟かせる気持ちで。 飛車も同様です。

「名前も知らぬ男に殺されるのは悔いが残ろう!俺が飛車だ!!」


さあ気合が入ってきました!
最後は最前線の歩兵軍団。彼らは攻守にわたり敵の真正面に立ち向かい、 死を覚悟して戦場に挑む者たちです。 勇気ある9人の中には、激しく気持ち高ぶる兵士もいれば、心静かに号砲を待つ兵士もいるでしょう。 ときに静かに、ときに強く、思い思いの決意を胸に、駒を配置してください。
中央は歩兵大将、そして左・右・左・右の順です。



さあ戦いの布陣は整った!
必ずや敵大将の首を取り、我が軍を勝利に導くぞ! エイ・エイ・オー!