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ラフトでは国学院久我山の河内貴哉投手と相思相愛、 高校生には逆指名とか無いんだけど、河内君が 「希望球団は中日」と明言してくれていた。 そこへ、近鉄と広島が割り込んできた。 しかし三球団一位入札で抽選の結果、 交渉権は広島が獲得。 中日に入りたいというほど純粋で真っ直ぐな性格の河内君だから、 意中の球団でなくともわがままは言わず、そのまま広島に入団した。 さて、通常、 ドラフトで指名する予定の選手には事前に挨拶をするのが慣例となってるんだけど、 中日は事前に東邦高校の朝倉健太投手に 「今回は指名しません」 の挨拶をしていた。 朝倉に対しては中日は早くからマークしていたんだけど、 河内を一位指名にすることが決まったため、 朝倉に指名断りの挨拶をいれてたんだ。 中日が指名しなかったら西武が一位指名するという裏情報があり、 二位以下には残ってないと思ってたからね。 ところが、その西武が直前になって方針変更、 こちらも朝倉に「指名断り」の挨拶をしてきた。 これで朝倉は宙ぶらりんになっちゃったんだ。 こんな経緯があり、河内をくじで外した中日は 「指名しません」と挨拶していた朝倉を一位指名 するというドタバタ・ドラフトになった。
そして中日は二位でも 田中賢介(東福岡高)を入札して日ハムとの競合で外し、 一位・二位ダブル抽選負け というセンイチにしては珍しい勝負弱さを見せ、 ドラフトを三人指名で繰り上げさっさと帰ってしまったんだ。 星野監督はすぐに緊急会議を開き、 ドラフトで準備していた補強費をすべてFA補強に投入 することを決定、FA宣言していた江藤智(広島)と工藤公康(ダイエー)の 両獲りに全力をそそぐことにした。 でも、結局江藤も工藤もダブルで読売に獲られ、 中日は「宣をクビにしてまで準備した補強費」を使うことなく年を越す。 そして年が明けると、中日は 現役メジャーリーガー、昨季年俸六億円の超大物助っ人 の獲得に乗り出すんだ。 |
朝倉健太 (あさくら・けんた、2000-) 福沢卓宏 (ふくざわ・たかひろ、2000-2003) 山北茂利 (やまきた・しげとし、2000-2004) 呂建剛 (ル・チェンガン、1999-2002) |