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球会監督・高木守道の一年目が始まった。 (星野監督以外の中日の監督は 名球会・名球会有資格者監督が多いんだね) 高木守道は現役時代「俊足・巧打・鉄壁の守備」 と三拍子を高いレベルで兼ね備えた名プレーヤー。 今は解説者として荒木・井端のファインプレーを 「普通です」 と言い放つ名ゼリフは 流行語大賞にもノミネートされたよね。 熱血漢の星野監督とは対照的に、高木監督は無口で沈着冷静、 プレーを黙って見つめ、ノートにメモを取り、 指先でメガネをクイックイッするタイプの監督だ。 前年は途中まで首位、終盤の自滅で優勝を逃がした中日だけに、 このシーズンは期待がかかっていた。 しかしこの年、春先から五割は維持していた中日だったけど、 六月の声を聞くと主砲・落合が腰痛で離脱、 ムードメーカー・宇野勝がスランプに陥りチームは急降下。 なかなか調子の上がらない宇野に、高木監督は と、“夏男”で知られていた宇野を セミの声が聞こえる前に二軍に落としてしまったんだ。 しかし、それでもチームはずるずると最下位転落。 シーズンが終わると宇野はロッテにトレードされてしまった。
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長嶋清幸 (ながしま・きよゆき、1991-1992) |