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上一樹。鹿児島商業では投手兼外野手として活躍。 後にドラゴンズで“真の主砲”と呼ばれ、 (主にオフのバラエティ番組を中心に)大活躍するスーパースターが入団したのは、 この年、一九八九年の当たり年ドラフトだ。
二年時に出場した甲子園ではスリーベースを放ち、 俊足巧打の外野手 として一躍全国に名を轟かせる。 そして三年になると長身左腕の本格派投手として九州全土を席巻、 生涯のライバル・前田智徳(熊本工)との熱い戦いは今でも語りぐさだ。 九州地区担当・法元スカウトは井上に大器の片鱗を見出し、 ドラフト二位で指名する。ちなみにライバルの前田は広島カープの四位指名だから、 いかに井上の評価が高かったかうかがえるね。 こうして晴れてドラゴンズに入団した井上は、 初マウンドで瞬殺KOされて泣きながら落合や宇野に慰められたり、 山本昌にスクリューの投げ方を教わりに行って断られたり と、プロの壁にぶち当りながら、 かといって別に壁を乗り越えることもなく、 入団四年ほどで打者へ転向する。 その後の前田との二千本安打争い、松井秀樹とのホームラン王争い、 FA取得時のメジャー挑戦への苦悩などは、 みんなご存知の通りだ。
期待の本格派左腕・井上一樹
なに笑いながら投げてんだ |
与田剛 (よだ・つよし、1990-1996) 井上一樹 (いのうえ・かずき、1990-) 山田喜久夫 (やまだ・きくお、1990-1998) 種田仁 (たねだ・ひとし、1990-2001) 椎木匠 (しいぎ・たくみ、1990-1997) |