四月五日(日)○中日―横浜●
幕当日の朝、あるスポーツ紙に次のような記事が掲載された。
三浦「七度目の正直」過去開幕6戦全敗
横浜・三浦大輔投手(35)が「7度目の正直」を狙う。
二年ぶりの大役を担うエースは二日、ナゴヤDで最終調整。
一九九九年の初挑戦以来六戦全敗と相性最悪の開幕戦で、
今度こそ汚名を返上する。
(中略)
大矢監督が狙うのは、球団史上、
六十四年の一度しかない敵地での開幕3タテ。
このときも相手は中日だった。
「自分のピッチングをするだけ。やり残したことはない」と番長。
その右腕で、落合竜を黙らせる。
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ところで、落合監督は妙な
雑学の知識
で人を煙に巻くことがある。
たとえばファンにサインを求められ色紙を手渡されると、
その色紙の模様のついてる方(白くない方)にサラサラとサインを書き、
「色紙の表はこっち。異論は認めない、以上」
と言ってファンに渡すんだ。
異論は認めない、は言ってないだろう。
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ツッコミは認めない。
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「色紙は模様のある方が表である」という説は実際にあって、
普通はサインは色紙の白い方(=裏)に書くけど、
それは「私のようなものが色紙にサインだなんておこがましい。
しかし無碍に断るのも非礼ですので、裏に書かせていただきます」
という意味合いがあるんだそうだ。
(という説がある、というだけで本当かどうかは不明)
また、落合監督はシーズン中、
一位と二位の直接対決になったとき記者に
「いよいよ天王山ですね!」とコメントを求められると、
「こういう試合を天王山とは言わない。異論は認めない、以上」
と突き放したりする。
天王山というのは戦国時代、
明智光秀と羽柴秀吉が「この山を制した方が天下を取る」
として天王山という山で戦ったことにちなんでいて、
野球なら「この試合で勝った方が優勝する」
という試合のことであり、
ただの直接対決のことは「天王山」とは言わない、
ということだ。
こういう雑学知識の豊富な落合監督だから、
大矢監督が狙うのは、球団史上、
六十四年の一度しかない敵地での開幕3タテ。
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なんて新聞記事を読んだ日には、
「三タテとは三連敗のこと。
大矢監督は三連敗したいのか。よし分かった」
と思ったに違いないんだ。
たて【立て】助数詞
(一)連続しての負けを数えるのに用いる。「下位チームに三―をくう」
(『大辞泉』より)
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なるほど。雑学知識の豊富な落合監督なら、
「大矢監督が三タテを狙っている」と聞けば…
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望みをかなえてやろう、と思うだろうな。
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横浜 |
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中日 |
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【中日】 ○チェン→斉藤→清水昭→パヤノ→高橋聡
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【横浜】 ●小林→那須野→真田→山口→石井
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【本塁打】 藤井二号(真田)
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大矢さん!悲願の開幕三タテ、達成おめでとう!
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フラフラしながらも六イニング被安打三、無失点で開幕三連勝の立役者となった。
インタビュアーに「立ち上がり悪かったですね」と言われてちょっとムッとしていた。
パヤノ
清水昭が作った無死一二塁のピンチを、
ゲッツーと三振で切り抜けた。
斉藤信介
(さいとう・しんすけ)
大量得点差の消化イニングでも
一人討ち取るたび大きなガッツポーズで雄たけびをあげながら三人斬り、
一方的な試合でちょっと飽きてきたお客さんを気合いで楽しませた。
高橋聡文
(たかはし・あきふみ)
本日のクローザー。容赦ない三人斬りでベイを沈めた。
谷繁元信
(たにしげ・もとのぶ)
満塁でタイムリー。
ドアラ
開幕から三試合連続バク宙成功。
オフは副業に大忙しで今シーズンの不安説も流れたが、
きっちりと練習は積み重ねていたようだ。
藤井淳志
(ふじい・あつし)
開幕三戦目で二試合連続のホームラン。
しかしお立ち台では「謙遜」の使い方を間違えるなど、
あとは国語の勉強をもう少しだ。
井上一樹
(いのうえ・かずき)
代打で登場もショートゴロ。
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