第135話

大本営、阪神へリベンジ




 
横浜
中日


 試合の方は特に見せ場もなく終わったが、翌日のトーチュウ4面、 大本営はこれまでの数々の阪神サイドの横暴に対し、 ついに積年のリベンジを敢行した!!


☆   ☆   ☆   ☆   ☆


 ----思えばこれまで、阪神サイドは数々のイヤガラセとも思える“口撃”を中日にしてきた。


 マスメディアを利用しての落合監督に対する人間批判、 まるで「無愛想=悪」「無口=悪」であるかのような論調で落合監督の奥ゆかしい照れ屋さんぶりを誹謗中傷、 挙げ句には現職球団フロントが公式ホームページで他人様を『しゃべらん殿下』呼ばわり、 「 球場に客が入らないのは落合が無愛想なせいや。ガラガラのスタンドが証明してくれるやろ 」 と他球団の経営内容にまで口を挟み、言いがかりともいえる個人攻撃を展開、 新聞・インターネット、果ては講演会の場でまで落合竜を“口撃”した人もいた。


 しかし、落合監督は、「選手に対する侮辱」には激高するが、 自分自身への悪口に対しては無頓着である。
 監督の仕事はチームを勝たせることであり、勝負の場は新聞やネット上ではなく、グラウンドだからだ。 そんな落合監督の人の良さに付け込む人たちに、言いたい放題に言わせてきた。


 そして2006年シーズン、落合竜は8月中盤で2位を9ゲーム離してトップ独走! ナゴヤドームは連日超満員!


セリーグ勝敗表(8月26日終了時点)

チーム 試合 勝率
中日 106 64 39 4 .621 M27
阪神 114 59 52 3 .532 9.0
ヤクルト 110 53 55 2 .491 4.5
広島 110 49 56 5 .467 2.5
読売 117 53 62 2 .461 1.0
横浜 112 47 62 3 .431 3.0



 幾千幾万の言葉より、グラウンドは雄弁である。


 今までさんざんイヤガラセを受けてきた落合竜だが、 周囲の雑音に耐え、忍び、 野球という『グラウンドでの勝負』において、中日は阪神に完全勝利したのだ!

 そんな夏の終わり。ついに、中日の逆襲が(新聞レベルで)始まったのである!!



(8月27日付けトーチュウ紙面)
阪神と一緒で元気のない猫




井上選手会長 「おそろしい…。猫が元気かどうかなんて、 この写真じゃ分からんのに…。見事な言いがかりや…!」




ぶっちぎ竜