第49話
刺身とビフテキ
「分かりやすく言うなら、 去年は今まで魚しか食ったことのなかった者の前にビフテキが出されたようなもの。 どう食べたらいいのか分からなかった」
「カントク、余計に分かりにくくなってます」
(ビフテキって…今どき…)
■ ビフテキ豆知識
ビフテキ。
「今どき、ビーフステーキのことをビフテキなんて…」
と思う御仁も多いだろう。しかし、実は「ビフテキ」は「ビーフステーキの略」ではない。
では「ビフテキ」とは何の略であるか?
それを説明するとき、 そもそも牛は英語で「cow」「bull」なのに、どうして牛肉を「beef」というのか、という根本的疑問に立ちのぼる。
実は、牛肉の「beef」はフランス語の「boeuf」(牛)から来ている。
英語には「牛」をあらわす言葉はあっても、「牛肉」をあらわす言葉が存在しなかったのだ。 何故なら、英国人にとって牛は家畜であり、 食材ではなかったからである。
英国には「牛=料理」という概念がない。牛肉料理をあらわす英語がないため、 肉料理はフランス語源になっているのだ。 牛が「cow」なのに牛肉だと「beef」になるのはそういう理由である。
(※)
では日本はどうか。日本にも「牛の肉を食べる」習慣がない。 そして、フランス語で牛肉を焼いた料理を「bifteck」という。 つまり「ビフテキ」は英語の「beaf steak」の略なのではなく、 本家フランスから輸入された言葉なのである。
※同じような例では、「刺身」がある。 英語ではfishという単語は存在するが、刺身や寿司に該当する言葉はない。 「sashimi」「sushi」がそのまま英語として使われている。
「へえ、そうなんや…」
「面白いだろう。ビフテキと刺身の不思議な共通点だ。 我々は英国人が魚をfish、刺身をsashimiという事を知っている。 にも関わらず、ビフテキは『肉がbeafだからビフテキも英語に違いない』と勝手に思い込んでしまってるんだ。 ビフテキは英語じゃなくフランス語なのにな」
「交流戦も、そういう事。 『パリーグだからこうに違いない』なんて思い込みは捨て、 いつも通りウチの野球をやろうじゃないか」
ヒルマン vs 落合
1回戦
1
7
森本
2
5
マシーアス
3
3
小笠原
4
DH
セギノール
5
9
稲葉
6
8
SHINJO
7
2
高橋信
8
4
田中賢
9
6
金子誠
P
1
リー
1
4
荒木
2
6
井端
3
8
福留
4
DH
ウッズ
5
7
オチョア
6
5
立浪
7
3
高橋光
8
2
谷繁
9
8
英智
P
1
川上
いつも通りの野球!
いつも通りの野球!
いつも通りの野球!
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
R
中日
0
0
0
1
0
1
0
0
0
0
2
ハム
0
1
0
0
0
0
1
0
0
1x
3x
○日3x−2中×
「ウチが負けるときの、いつも通りのパタンでしたね」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
福留
5回2死一三塁からレフトフライ
7回2死三塁から三振
9回1死一塁から三振
「分かりやすく言うなら、 微調整が終わったと思ったら、パ調整がまだだったゲバ」
渡邊
10回無死一二塁から送りバント失敗併殺
「分かりやすく言うなら、ガッツだと思ったらゲッツーだった」
オチョア
6回一塁走者で、高橋光の2ベースでホーム突入、 楽々アウト
「分かりやすく言うなら、高代が腕をグルグル回してたので 『突っ込め!』の合図かと思ってたら、 今夜ススキノで歌う『夢想花』の振り付け練習だった 」
↑夜のススキノでシャウトする高代コーチ