第44話
英智、幻の背番号変更
牛島 vs 落合
5回戦
1
6
石井琢
2
4
種田
3
8
金城
4
3
佐伯
5
5
村田
6
7
内川
7
9
吉村
8
2
相川
9
1
高宮
1
2
3
4
5
6
7
8
9
R
横浜
0
0
0
0
0
1
0
0
0
1
中日
0
0
0
0
0
3
0
0
x
3
1
4
荒木
2
6
井端
3
9
福留
4
3
ウッズ
5
7
オチョア
6
5
立浪
7
8
英智
8
2
谷繁
9
1
マルティネス
×横1−3中○
2試合連続で英智が決勝タイムリー。
翌朝のトーチュウは2日連続で英智が1面トップという
売り上げ無視の大胆行動
で、「いいぞトーチュウ!」と関東中日ファンの喝采を浴びたが、 さらに度肝を抜いたのは
兄・貴充のテレフォンインタビュー
だった。
兄・貴充、弟と違って
いらんことまで
よく喋る。
聞かれないことまでペラペラ喋り、
「英智がオフに背番号変更を打診されていた(!)」
ことまで暴露してしまった。
トーチュウ・テレフォンインタビュー
(本社→兄・蔵本貴充さん(32=モデル))
---貴充さんも野球をしていたと聞きましたが
「今は中野ファイターズという中野区軟式野球連盟の1部でプレーしています。 同じ外野手です」
---背番号は英智選手と同じ「57」ですね。
「弟から道具を譲ってもらって、そのまま使えるから。 去年、弟は
球団からひとけたにしたらどうかと、いわれた
んですが、 ぼくが57でいいんじゃないかといいました」
↑蔵本(兄)
…そうなると気になるのが、
「英智の背番号は本当は何番になるはずだったのか」
である。
中日の背番号1ケタと剥奪の可能性
番号
選手名
可能性
理由
0
高橋光信
△
1
福留孝介
×
不動のレギュラー
2
荒木雅博
×
不動のレギュラー
3
立浪和義
×
ベテラン
4
アレックス
△
5
渡邊博幸
△
6
井端弘和
×
不動のレギュラー
7
川相昌弘
×
ベテラン
8
森野将彦
○
9
井上一樹
○
1番・2番・3番・6番・7番はまず無いだろう。 既に背番号が“顔”になってる選手たちであり、 これまでの貢献度を考えても背番号を変更する理由がない。
0番・5番は「スーパーサブ手当て」が出ている2人だから、 こちらも主力として期待されてる2人だ。 「背番号を奪回したけりゃもっと活躍しろ」と言われるポジションの選手ではない。
4番は微妙だが、外国人選手のプライドには気を使う落合監督だけに、 変更はないだろう。
そうなると最有力は
レギュラーでも無ければスーパーサブでも無い、 中途半端な立場と中途半端な成績の8番と9番
だ。
「呼んだ〜?」
「エヘヘヘ…」
これまでの傾向から、背番号変更は
「1.落合監督の直接電話」
、 あるいは
「2.契約更改交渉の席で球団から突然いきなり」
の2パタンがある。
兄・貴充は「球団から」言われたと発言しているので、 2のパタンと考えていいだろう。
タイムテーブル
11月10日
・森野、契約更改交渉。席上で背番号「31」への変更が決定。
・英智、契約更改交渉。背番号変更を打診されるが、返事を保留。
11月12日
・高校生ドラフト1位・平田と仮契約。背番号は「8」。
11月14日
・井上、1回目の契約更改交渉を保留。
ここで、2つの推測が生まれる。
パタンA
パタンB
・10日、英智、契約更改の席上で背番号「8」を提示され、返事を保留。
・10日夜に兄と相談。
・11日に球団に返事。「57のままでいいです」
・球団、まさか断られるとは思ってなかったので慌てる。
・12日の仮契約で平田に「8」を提示。
・10日、英智、契約更改の席上で背番号「9」を提示され、返事を保留。
・14日、井上の契約更改交渉の席上で背番号変更を打診され、保留。
・15日以降、英智から「57のままでいいです」という返事。
・井上、二度目の契約更改で背番号変更なしでサイン。
森野の背番号が「31」、そしてルーキー平田の背番号が「8」と発表されたとき、 中日ファンの反応は正直言って「?」だった。
しかしそれも、「背番号8は英智に与えるはずだった」と考えれば、 納得はともかく理解は出来る。平田に流れたのは英智が断ったからで、たまたまだ。 背番号2桁の選手で森野以上の野手などいないのだから、 空きにしておくよりはドラ1に上げとけ、という話である。
(11日付け中スポが『森野、竜の掛布だ』と森野の背番号変更を既に報道してしまっており、 英智に断られたからといって森野に返すのも、今さら格好悪い状況だった)
したがって、英智に提示された背番号は十中八九、「8番」といえる。
だがしかし、それでも。
それでも私の心の中では、14日の井上一樹の契約更改交渉、 これといって
大した成績でもないのに
1000万アップの年俸7000万円+出来高3000万円、 加えてレギュラーでもないのに35歳から3年の複数年契約という
超VIP待遇の条件提示に、1回目の交渉で“保留”
した、この男の
納得いかない表情
が気になるのである。
↑破格の超VIP提示にも、納得いかない表情の井上
「せ、背番号変更?
(ドキッ)
あ、あるわけないやろ。今までだって二度も
番号変更してるのに(38→99、99→9)」
「二度あることは…三度…ある…」