第40話

黒ジャイ、身売りしていた



 本紙独自取材により、
 ブラック・ジャイアンツが身売り
 していた事が明らかになった。(!)

#ことの真偽は主催者発表のものと確認してください。

 以下はその証拠の映像である。


アディダスの旗の下に集え!


 これは東京エッグの対中日戦の試合中に撮影された画像だ。

 全観客が一斉に引くこの旗は“ビッグ・フラッグ”といい、 お得意のロッテ応援のパクリである。 (それにしても、選手ばかりか応援までパクるとは、ある意味ナガシマ暗黒時代より酷い) (少なくともナガシマ暗黒時代は、パクっていたのは選手だけだった) (「俺たちはパクってるぞー!人でも、モノでも!」という声が聞こえてきそうな、 まさに“パクリ球団・ジャイアンツ”を象徴する光景である)


 さて、この写真、旗の右下がひっくり返っているのだが、 しばらく読売スタンドはこれに気づかず、「レッツゴー・ジャイアンツ!」とか唸っていて、 三塁側のお客さんの 「今は首位を走っているが、最後はひっくり返るってアピールかよ、バーカバーカ」 という親切な指摘と現実味のある忠告にだいぶ経ってからようやく気づき、旗の形が正規の位置に戻された。

 そしてその瞬間、我々は驚くべき光景を見たのである!


アディ×スの旗の下に集え!

アディ×スの旗の下に集え!


 アディダス!?

 旗の右下には、某スポーツ用品メーカーのロゴマークが、きっちりと刻印されていたのである!!

 ちなみにパクリ元である千葉ロッテのビッグ・フラッグには、「26」の数字がデカデカと刻まれているが、 これはロッテというチームが「26番目の選手=ファンのもの」という意味合いが強いことを示している。
 黒ジャイのビッグフラッグに刻まれた「アディダス」は、 「ジャイアンツ=アディダスのもの」という宣言と受け取っていいだろう。

まさか、高い入場料を払って野球を見に来た“お客さま”であるはずのファンが、 グラウンドへの視界を遮ってまでスポーツ用品メーカーの宣伝をするわけがない。

 いくらジャイファンでもそこまで判断能力のないマヌケではあるまい。 それではただの無償アルバイトだ。こっちはお金を払ってる立場なのだ。
 お客様なのにサンドイッチマンをやらされる なんて、そんな事をするのはお人好しを通り過ぎてただのバカだ。 いくらジャイファンでもそこまでバカではないだろう。

 そう考えれば、あれはアディダスの宣伝ではなく、「アディダスが新しく親会社になった」 と思うのが自然、というより、そうとでも考えなければ説明がつかないのである。

 セ・リーグへようこそ!

 アディダス・ジャイアンツ!!




原 vs 落合

5回戦

1鈴木尚
2仁 志
3二 岡
4 李 
5小久保
6阿 部
7矢 野
8三浦貴
9内 海
原vs落合
1荒 木
2井 端
3福 留
4ウッズ
5オチョ
6立 浪
7英 智
8谷 繁
9山本昌



山本昌 「アディダス……
 adidasだとぉ…!!」

山本昌 「くそぉ、本物め!!!」



山本昌は“アドドレス世代”だった!!


アドドレス世代…

 1970年後半〜80年代、当時の小中高校生の間で「アディダス・ブーム」が訪れた。 スポーツをやる人だけでなく、 ウインドブレーカー、スポーツバッグなど、一般学生が使うグッズにも幅広く広まった。

 しかし、同時にいわゆる“まがいモノ”も大量に発生、 正式なロゴは“adidas"なのだが、 “addidas”“adidos”“address”“adios”など、 微妙に違うロゴのもの を各家庭のお母さんが 「安かったから買ってきたわよ!これ、あんた欲しがってたでしょ!」 と買って来てしまい、 そんなものを学校に持って行った日には、その日から「やーい、アドレス!」「やーい、アディオス!」 などと、理不尽な仇名をつけられたのである。

 この世代は“アドドレス世代”と呼ばれ、 誰もが一度は“アドドレス”と書かれたウインドブレーカーやスポーツバッグを 手にした記憶があるはずだ。





勝利
 
中日
アディダス

×ア1−5中○


 アディダスに恨みをもつ“アドドレス世代・山本昌”は、 「こんないい山本昌はオレが監督になって始めてだ」と落合親分が驚嘆するほどの 怒りのピッチング を見せ、 一家に勝利をもたらしたのだった!


ぶっちぎ竜