第２６話 目が覚めるとそこには 　中日が雨で試合を流している間、日程上の都合でたまたま暫定首位に立ち、 「強いジャ軍が戻ってきた！」と天地がひっくり返ったように大騒ぎのブラック・ジャイアンツ。 　そして、横浜遠征マケ無しでナゴヤに帰還、慌てず騒がず気がつけば１ゲーム差で暫定２位にいる落合一家。 　この直接対決で勝ち越した方がトップに立つ！ 原 vs 落合 １回戦 　首位攻防戦、両軍は炎の投手戦を繰り広げていた！ 川上vs上原の息詰る投手戦！ 「むにゃむにゃ……」 「ウエハラ、世界を相手に 素晴らしいピッチングだー！」 「ウエハラ・ジャパンが 世界一です！」 「むにゃむにゃ…俺のおかげで…世界一だゲバ…」 「ぎゃー！帰国翌日に 事故ったゲバー！」 「ハッ！！　…ゆ、夢かゲバ……」 「ああ、絶頂から真ッさかさまに突き落とされる夢だったゲバ…」 小久保「おう、どうした、ウエハラ」 二岡「起きろよ…」 「ふあ〜あ、ちょっと眠ってしまったゲバ。…変な夢を見たゲバ。 天国から地獄に突き落とされる夢だったゲバ」 二岡「眠ってしまったゲバ、じゃねえだろ。起きろよ」 小久保「さっさとベンチに帰るぞ」 上原「ゲバ？」 立浪、９回サヨナラ満塁ＨＲ！ 上原　「え？これ、夢じゃないゲバ？」 　６回までは完璧なピッチングだった上原だが、７回裏、微調整中の福留に交通事故の同点ソロを浴びると、 ９回裏には立浪のバットに追突、サヨナラ満塁ホームランで書類送検されたのだった。 ×読１−５x中○ 実況アナ「ブラック・ジャイアンツのナインが、 マウンドに集まってウエハラを励ましています！美しい光景です！」 「お前、いつまでポーズ決めてんの？」 「何 『ボクは悲劇のヒーロー』 みたいな顔してんだよ」 「ロッテの ジョニーさんを意識 してるだろ？」 「取られた点は全部ホームランだろうが」 「負けたの、負け。お前がサヨナラ打たれてな」 実況アナ「去年までのジャイアンツにはなかった光景！この信頼関係があれば、今年のジャイアンツは強いぞ！」