牛島VS落合!謀略対知略!

2005/04/03(日) 策士・牛島の陰謀!


 中日開幕2連勝、そして牛島ベイスターズは開幕2連敗。
 ベイ的には、 ちょっとした展開のアヤで2連敗が2連勝になってもおかしくない試合だった。

第1戦
  1 2 3 4 5 6 7 8 9
横浜
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 6 0
中日
0 0 0 0 0 0 0 0 4X 4 4 0

第2戦
  1 2 3 4 5 6 7 8 9
横浜
2 1 0 0 0 0 0 1 0 4 7 0
中日
0 0 0 0 1 1 0 1 2X 5 9 2


 「9回表まではうまく行ってるんだよなあ…」
 「…監督、ササキさんの事を言ってますか? でも、ササキさんは抑え限定で使う契約になってて…」
 「何とかならんかなあ…」
 「オーナー命令ですから、こればっかりは」
 「9回表まではうまく行ってるんだよ」
 「………」

牛島&野村コーチ

何事かヒソヒソ話の牛島監督と野村コーチ


 そして迎えた第3戦!

 中日は先発にルーキー中田をもってきたが、 5回の谷繁のキャッチミスからガタガタと崩れ、 試合中盤で流れは大きく横浜に傾き、9回、 ついに牛島ベイの初勝利まで「あと一人」となったのである!

第3戦
  1 2 3 4 5 6 7 8 9
横浜
0 1 0 0 7 3 2 0 1 14 15 0
中日
0 2 2 0 0 0 0 1 1 6 15 1

 9回2アウト、あと一人!点差は8点!!

 ここで牛島が動いた!!

 「ピッチャー・ササキ!」


牛島&野村コーチ


 「か、監督!本気ですか? 何の意味があるんですか、この継投に?」
 「野村コーチ。去年、ササキが引退を決意したきっかけは何だった?」
 「えっ…、8月の中日戦でサヨナラ負け、次のヤクルト戦でサヨナラ負けと、 2試合連続救援失敗したとき…
 ハッ!?
 「…2試合連続救援失敗で引退か…。プライドの高い男だな、ササキという男は」
 「か、監督!まさか…」
 「…フフフ、別に深い意味はないよ。抑えればササキに取って自信になるし、 打たれれば…」
 「な、なんておそろしい人だ…これが…“浪商の牛島”…!!」


落合

「…8点差でピッチャー・ササキだと?」

落合

「…そう来たか…牛島…」


 ラストバッター・森野は、対ササキ対策として中日には 「基本は待球・フォークは振るな・ストレートだけを狙え」 の3か条が浸透しているはずにも関わらず、 全くやる気のない3球三振で、試合を終了させた。
 マウンド上ではササキが満面の笑みで相川とガッチリ握手、 「俺のストレートはまだまだ通用するぜ!」 とでも自信を深めたのだろう。

 三振をしてベンチに引き上げる森野に、落合監督は「ウン」と満足そうに頷いた、 ように見えた。


牛島&野村コーチ

 「…チッ。」
 「バレてましたね、向こうの監督には…」


 落合vs牛島。タヌキとキツネ、策略家同士の争いは、始まったばかりだ。

(ムジナ記者)