セの国・パの国の代表者が、
天下一をかけて行う『仕置き日本選手権』
(通称・日本しりーず)
の第四戦が行われ、大阪藩・金本が福岡百貨店の新垣を袈裟斬りに真っ二つ、
見事な仕置きを敢行し、対戦成績を2勝2敗のタイとした。
『名古屋運動かわら版』で手記を書く名古屋一家の新世話人・孝政は、
この試合を振り返り、こう書いた。
【しりーず観戦記】竜の眼・孝政の目
しりーず史上に残る激闘を、解説者としてではなく、
名古屋一家の台所を預かる身として
瞼に焼き付けた。
……
たとえば3点リードを追いつかれた7回の大坂藩。
井川の交代機を、私は
先頭打者・松中に二塁打を打たれたときを
「限界」と見た。
……
7回は松中に打たれたところで、安藤投入を決断したと思う。
……
新垣投入は私も賛同する。
……
井川の見切りもしかり。
今の私は、記者席から
冷静に見ているからできた判断なのだ。
来季からはグラウンドを客観的に見て、主観を狂わすことなく、
指揮官に具申せねばならない。
……
この日、目の前で見た光景が、いつか自分に振りかかる。
そう肝に銘じて職務に向かいたい。
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ああ、もうすっかり心は来季の自分にテイク・オフ。
「しりーずの結果なんかどうでもいい感」がありありと見てとれる文章である。
締めにいたっては、
「そう肝に銘じて職務に向かいたい」
などと言い出す始末で、
もう日シリのレポートなんだか、
来季に向けてへっどこーちとしての抱負なんだか訳が分からなくなっており、
すっかり浮かれポンチといったところだ。
孝政さん!あんたまだ、1軍で継投を指示できる立場になれるって決まったわけじゃないんだよ!!
思い起こせば5年前。
琉球・北谷で行われた春季きゃんぷを見学に行ったとき、
熱狂的孝政ふぁんのブリ氏が「タカマサさーん!」と叫ぶと、
「お?なんだ?オレのファンか?」
と我々みんなと握手をしてくれ、
さらに森氏が
「タカマサさん、またユニフォーム着てくださいよ!」
とつい勢いで
うっかり言ってしまったところ、
と言っていた孝政。
本当は、やりたくてやりたくて仕方がなかったんだなあ。
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