元締め、故郷に錦 〜第1戦〜 6月12日(土) ×ヤクルト−中日○ 元締めの故郷・秋田での試合。 故郷のスターの凱旋に、地元・秋田は歓迎セレモニーを企画したが、 元締めはキッパリと断った。
試合開始前。 スタンドは妙な雰囲気に包まれていた。 シーーン…… 「誰、あれ?」 球場アナウンサー: 「えー、この人が秋田出身の、石川選手です!」 「いよっ!地元の誇り!!」 「応援してるぞ!!」 「初めて見たケド」 グラウンドにいる選手が石川だと分かった瞬間、湧き上がる歓声。 というより、 グラウンドにいる選手が石川だと、 アナウンスされるまで気付いてなかった 様子なのだ!! そしてこの日、 秋田県営野球場(こまちスタジアム)売店では奇妙な弁当が売られていた。 「石川・鎌田弁当」! 「石川の超スタミナおにぎり」! 「鎌田の超高速スライダーおにぎり」!! 弁当を手に、複雑な表情の石川(ヤ) ああ、知らないのだ!秋田の人は!! 鎌田がとっくに2軍落ちしてる事を!! 秋田のヤクルトファンで8割が埋め尽くされたスタンド。 テレビ中継を見ていたコアなヤクルトファン・名古屋ファンの誰もが思った。 「…この中に、本当は どれくらいのヤクルトファン、石川・鎌田ファンがいるのだろう…?」 「もしや、ここにいる連中は…?」 おそるべき“疑惑”がこまちスタジアムを包む中、 試合は「鎌田超高速2軍落ちおにぎり」の効果か、 前日ようやく単独3位に浮上したばかりのヤクルトが、アッという間に4位へと転落、 「超高速Bクラス落ち」 を体験する敗戦で、名古屋一家が勝利した。
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