助け人、走る 6月8日(火) ○中日−読売× 昨年暮れ、一人の助け人が名古屋一家にわらじを脱いだ。 助け人の名前は川相昌弘。 仕置人としての術こそ持たないが、 陰で仕置きをサポートする役割、 本家(*1)で言えば ひかる一平や山田隆夫のポジションだ。
さて、そんな “名古屋一家の山田君”こと川相 だが、 この日は8回ノーアウト一二塁、2点ビハインドという重要な場面で登場した!!
バッター・渡邉に代わり代打・川相 期待されているのはもちろん送りバント。 バント成功率90%以上というその腕前を買われて名古屋に来た助け人。 ここでもきっちり助け、次に繋いでくれるだろう。 ところがッ! ナゴヤドームのお客さんは信じられない光景を目撃する!! 川相、送りバント失敗。
ああっ!何ということだ! アウト一つ犠牲にして二三塁になる予定が、アウト一つ取られただけの一二塁変らず! 送りバントの出来ない川相など、 座布団運びの出来ない山田隆夫 のようなものだ!! 「山田です!今日は座布団ありません!」 状況はゲッツーが怖い1死一二塁! しかも一塁ランナーが川相に代わった という点ではある意味マイナス!! 普通の2ベース程度じゃ同点の一塁ランナーが帰って来れないのだ! ところがっ! 「川相の送りバント失敗」という確率1ケタの信じられない奇蹟を目にした5分後、 観客はさらにもう一度信じられない奇蹟を見るのである!! 場面はタニシゲの状況を考えない凡フライでアウトカウントがさらに無駄に増えた2死一二塁 (さっきまでノーアウト一二塁だったのに…)。 バッターは代打の森野。 その森野が、値千金のセンターオーバーを放つ! 二塁ランナー井上・生還!1点差! するとッ! 一塁から懸命に二塁へ、そして三塁へと歩いていた川相が、 猛然と三塁を蹴り、本塁へ向かって全速力で 歩き出した のだッ!!
「セーーーフ!!」 川相、39歳のスーパー暴走!!
なんと39歳・川相が!! 炎の暴走で一塁から生還、ヘッドスライディングで同点に追いつき、 ゲームを振り出しに戻したのだ!! 立浪なら二塁で止まっていただろう当たりでッ!!
この川相のスーパー走塁で名古屋一家は同点に追いつき、延長10回、 荒木のサヨナラタイムリーで逆転勝利をおさめたのだった!!
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(←代走・蔵本を出し忘れたことに、川相がホームインしてから気付いた) |