タニシゲ、生まれ変わる 5月28日(金) ○中日−阪神× タニシゲが、大変なことになっている。
ここ5試合で、19打数15安打! 中でも特筆すべきは、センター・右方向の打球が7本もある事である!! これまでのタニシゲといえば、
というのが芸風だった。 そのタニシゲが、まあ打率は相手関係とか勢いもあるので置いといて、 「右方向に」「意識して打ってる」のだから驚きだ。 しかも、状況によって「一発狙い」と「短打でいい場面」を打ち分けている気配なのである(!)。 ちまたで噂されていた 「タニシゲが考えることを覚え始めた」 という話は、本当だったのだ!
この日も、場面は7回裏1死一二塁。スコアは0−0でバッター・タニシゲ。 阪神先発・福原は完投ペースでここまで被安打2と好投。 名古屋一家の先発・山本昌も7回まで投げて、中継ぎはみんな残っている。 間違いなく“1点勝負”の場面。ここで欲しいのは3ランではなく、「たったの1点」だ。 今までのタニシゲだったら、 「ここで3ランを打てば俺がヒーローだ、ウキー!」とばかりに バカのブン回しで三振かレフトフライで、チャンスをさっくり潰していただろう。 だが、この「短打で1点が入る」「アウトになっても次打者は山本、代打が出せるだけに、ゲッツーじゃなければOK」 の場面で、タニシゲはセオリー通りの右打ち、これが決勝2点タイムリーとなった。
勝って「タニシゲのリードのおかげです」、 負けて「僕のせいです」と言い続けてきた気配りの漢(おとこ)・山本昌だけに、 初めて 自分のためではなくチームのために打ったタニシゲの“成長”に、あふれる涙は止まらなかった。 「やっとここまで…。2年2ヶ月かかって…」 さあ、次はもう2年2ヶ月かけて、「直球以外のリード」の勉強だ!>タニシゲ |