セ界に平和を取り戻せ!

1. 読十字軍の暗躍


 21世紀初頭、セ界は暗黒が支配していた。

 悪の組織「読十字軍」はカネと武力によるセ界制覇を画策。 「自分だけが強ければいい」という方針のもと、 対立する組織から主要メンバーを強引に略奪し、 生態系を破壊した。 この暴挙に政府(Pヤ旧機構)は何の対策を出さずこれを放置、 「貧乏なチームが泣きを見て、それを食いものにして金持ちが権力を握る」 暗黒時代が到来したのだ。

 そして、「打倒!読十字軍!」を旗印に、立ち上がった5つの組織があった。


2. 立ち上がった正義の軍団!


 東京・神宮外苑をを本拠地とする「カイワレ大丈夫」、 横浜・関内を本拠地とする「横浜ヒトデ団」、 近畿全域を手中に収めた反読十字軍では最大の組織「屏風のトラ」、 広島で地道な活動を続けるケガ人の多さでは国内最大級の「広島負傷兵団」、 そして、ナゴヤに拠点を置く「やっとかめD」である。

 しかし、暗黒時代は終わらなかった。


3. 兵士たちが読十字軍に寝返る!


 FA制度、逆指名制度、政府(Pヤ旧機構)は読十字軍のセ界支配が有利になるように、 法律をどんどんかえて暗黒軍団の暴挙を後押しした。
 読十字軍を倒すために育てた兵士は、一人前になると同時に読十字軍に引き抜かれる。 結果、他組織の兵士育成は 「読十字軍のセ界制覇に人材を提供して協力しただけ」 という悪循環に入り込んでいた。

 ああ!
 育てても、育てても、読十字軍に持って行かれる!!

 しかし、ただひとつだけ、地方で着々と軍資金を稼ぎ、 読十字軍の「カネによる支配」に待ったをかけた組織があった。 それが、愛と正義の軍団「やっとかめD」である。


4. 目には目を! カネにはカネを!


 「やっとかめD」 は、スポンサーの強大な資金力を武器にし、なんと、 読十字軍を倒すために読十字軍と同じ方法論を用いたのである。

 「カネで力が買えるなら、こっちもカネで買ってやる!」

 コロンブスの卵。
 カネで支配する読十字軍を倒す。そのために、カネで対抗しようというのはタブーであった。 それは「カネで人民を掌握しようとする悪の組織を排除する!」 という、自らの存在目的を否定する行為だったからである。

 しかし、「やっとかめD」 は、あえてそのタブーを犯した。

 それは、独立採算制をとっている他の4組織と違い、 「赤字はスポンサー組織が補填してくれる!」 という巨大なバックボーンを持った 「やっとかめD」 だけに可能な、 まさに読十字軍と同じ 「カネによる制圧」 であった。


5. ヨゴレンジャー誕生!


 そして、 「やっとかめD」 によるなりふりかまわぬ補強が始まった。

 カネの力でよそから戦闘員を引き抜き、 読十字軍の補強については「カネでそんなことをして嬉しいのか!」と口撃しつつ、 自分もまったく同じことをやる。

 そのあたりの矛盾した行動はスポンサーが新聞社ということを利用し、 「ミラーの場合とは違うよ!」「読十字軍とは違うよ!」と言って、 読十字軍と同じ部分は黙殺し、違う部分のみ強調して、 「同じ部分があったとしても、違う部分もあるから、これは読十字軍とは違うんだ!」 と、民衆を洗脳した。

 そして、読十字軍を倒すために、 「卑怯な読十字軍を倒すためだから、こっちも卑怯な手を使っていいんだ!」 のポリシーのもと集められた、打倒・読十字軍のためのスーパー戦隊が完成した。 それが、


どうせ活躍すれば文句ねえんだろ戦隊

ヨゴレンジャー

 である!!


ヨゴレンジャー集合!