ジャパニーズ・ドリーム
〜プロ野球選手はいつだって夢の代理人〜
海の向こうでは松井(阪神ファン)vsイチロー(中日ファン)が
「ドリーム対決!」
などと騒がれている今シーズン(注1)、
国内のライバル対決だって負けてはいない。
01年オフに中日から横浜に移籍の中村さん、
同じく横浜から移籍の谷繁が、
ナゴヤドームで「ドリーム対決」
の実現だ。
(注1)…「海の向こうで騒がれてる」のではなく、
海の向こうでの対決が
「日本国内で」
騒がれてる、という点に注意。
メジャー移籍を希望しながらメジャーに「いらない」と言われ、
しょうがないから中日に入った谷繁と、
その谷繁の移籍により中日フロントに「いらない」と言われ、
しょうがないから横浜に移籍した中村さん。
松井&イチローが順風満帆な天才たちによるアメリカン・ドリームとするなら、
シゲ&中村さんは、
リストラで会社に「いらない」と言われたお父さんたちの夢、
本当の意味でのジャパニーズ・ドリームなのだ。
そんな6位・横浜と5位・中日の
Cクラス直接対決(注2)
第1ラウンド。
(注2)…
私の小さい頃は、1・2位を「Aクラス」、3・4位を「Bクラス」、
5・6位を「Cクラス」と呼んで、
強いチーム弱いチームをきちんと区別していたのですが、
いつの間にかプロ野球報道は4位でも6位でも同じBクラス、
1位でも3位でも同じAクラスと、
スポンサー企業に甘っちょろい体制になってしまいました。
そうやって甘やかすから、
1位から15.5ゲームも離されたくせに恥ずかし気もなく
「Aクラスだなんて素晴らしい!山田監督は、あの戦力でよくやったヨ!」
なんて言い出すバカ
が出てきます。
シーズン開幕以来、1ヶ月以上経過し未だ同一カード勝ち越しのない横浜にとって、
5連敗中の中日は数少ない
「憧れの勝ち越し」のチャンス
といえる。
横浜は1回、偽ウッズことタイロン・ウッズの2ランで先制したが、
その裏、珍しく1点の欲しい場面で出た谷繁のタイムリーで同点に追いつかれる。
そして中日は、荒木のタイムリーで勝ち越し。
しかし今度は次の回、今年は打撃も好調の中村さんが同点タイムリー、再び同点に戻した。
「おお!ライバル2人がダブル同点タイムリーだ!」
と全国のお父さんを沸かせたが、両者とも見せ場はここまで。
(早やっ!!)
この後は中村さんと谷繁以外の選手の打ち合いによる乱打戦で、
両軍あわせて22安打の試合は、8−5で横浜が勝利した。
1回裏 |
谷繁 |
中0-2横 |
1死満塁 |
右安 |
同点タイムリー |
2回表 |
中村 |
中3-2横 |
1死三塁 |
中安 |
同点タイムリー |
3回表 |
中村 |
中3-4横 |
2死一塁 |
二飛 |
3アウト |
3回裏 |
谷繁 |
中3-4横 |
無死 |
遊ゴロ |
1アウト |
5回表 |
中村 |
中3-7横 |
1死一塁 |
右飛 |
2アウト |
5回裏 |
谷繁 |
中3-8横 |
1死一塁 |
三ゴロ |
2アウト |
7回表 |
中村 |
中3-8横 |
2死 |
遊ゴロ |
3アウト |
8回裏 |
谷繁 |
中3-8横 |
無死 |
三振 |
1アウト |
通算打率(5/3現在) |
中村さん
| .270 |
谷繁
| .246 |
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