ミラー、来日拒否 　ボストン紙で新外国人ケビン・ミラー外野手(31)の中日入団拒否が伝えられ、 これまで「そんな話はない」と言い張っていた中日球団社長(70)が一点、 キャンプ地の沖縄で、 ミラー本人から 入団拒否の意思を伝えられていた ことを明かした。 同日付のボストン・グローブ紙では、 「レッドソックスに行きたい」 「中日側には既に伝えてた」 とミラーのインタビュー記事を掲載、 同社長は「 そういうことを林(１週間前に渡米しミラーと接触した中日渉外部員)から聞いた から説得するように善後策を取り始めた」と、記事が事実であることをようやく打ち明けた。 この日、米国入りした児玉渉外部長は、ミラー側と交渉をスタートする。

あれー？ 　西川社長って、前にマスコミ発表で 「そんな事実はない」「林が直接本人に確認した」 って言ってなかった？

うん。中日ファンはこの社長の言葉を信じて、 　「ボストングローブ紙はでっち上げ新聞だ！」 　「ボストン市民は洗脳されている！」 　「ミラーは来るのか来ないのかはっきりしろ！」 　ってさんざんボストン紙の悪口を言ったのにね。

でも、これだと、 　「デッチ上げ新聞は実は中スポ」 　「洗脳されていたのは実はナゴヤ市民」 　「来るか来ないかはっきり言わなかったのはミラーではなく西川社長」 　みたいじゃない！

そうだよ。結局、ボストン紙の書いたことは全部本当だったわけだしね。 ウソをついたのは、「ミラーはボストンに行くなんて言っていない」って言った、西川社長の方だったわけさ。

どうしてそんなウソをつくの？大人なのに。

そういう話はあいまいにしておけば、 ファンが勝手に理由を邪推して、ミラー祭りを開催してくれるんだ。 ミラーが来れないさまざまな理由を憶測しては 「ボストン紙がミラーを洗脳したんだ！」 「ウソをついたミラーは二枚舌だ！」 「人間として最低だ！」って、 人間批判まで始めるからね。実際、ミラーは「ボストンに行きたい」と中日球団に言ってたのに、 日本では「ボストンには行かないと言っていたミラーがウソをついた」って報道になった。

ミラーから直接話を聞いてる西川社長が何も言わなければ、 ミラーの悪評は広がるばかりだわ。 それが分かっていて、どうして球団は黙ってたの？

評判を下げておけば、もしミラーが入団しなかったときに矛先をミラーひとりに向ける事が出来るからだよ。 山崎や中村を出したときだって、 「フロントに反抗してる」ように見せかけて、 ファンの評判を落としてから出したじゃないか。

ファンの妄想癖を利用した巧みな戦術なのね。 　やっぱり大人は賢いなあ。