-せんし紹介(4)-

全然よくないメルビン・バンチ

バンチ
 バッター・ストッパーに関しては比較的“あたり”の多い中日ですが、 ここ数年、先発では“ハズレ”ばっかり引いてきました。 ウィリアムズ、ジャービス、曹、呂、 途中から中継ぎ・抑えに転向したサムソン・宣さえ、 来日1年目は先発としてマウンドを火の海にしたものです。

 そんな中日で初めて先発として“当たり”の外国人投手、それがメルビン・バンチとうしです。 そんなバンチの得意技は「変な日本語」。 せんしたちは普段監督やコーチに言えないことを、 バンチを通じて言ってるようです。

キーワード バンちゃん、ノーヒッター、まーえーてー


デビュー2試合目でノーヒットノーラン

 2000年4月7日、バンチとうしは横浜マシンガン打線を相手にノーヒットノーランを達成しました。 春季キャンプでは「野口とうしはお手本になるよ」と 物騒なこと を言っていたバンチとうしでしたが、普通ノーヒットノーランといえばコントロールがよく四球も少ないものですが、 この試合では四球を5個も出し、 「ランナーがいないと寂しくて死んでしまう病」の野口とうしさながら のピッチングで弟子振りを発揮しました。

投手 相手 スコア
西沢道夫 S17阪急2−0
石丸進一 S18大和5−0
杉下茂 S30国鉄1−013
大矢根博臣S32阪神3−0
中山俊丈 S39読売3−0
近藤真一 S62読売6−013
野口茂樹 H8読売5−0
バンチ H12横浜6−0



3Aのタイトルホルダー

 3A時代には1シーズン、146回2/3登板で36被ホームランという リーグ記録を打ち立てました。4イニングに1本は打たれてる計算になりますが、 こういう事実を調べもしないでバンチを獲得してしまった中日のスカウト の結果ラッキー振りを賞賛するばかりです。

 確かJ.LEEを獲ったときも、J.LEEが韓国の失策王ということも知らず 「走・攻・守、三拍子揃った韓国のイチロー」とか言ってたような気がします。


まーえーてー

 バンチとうしの代名詞ともいえる「まーえーてー」は、 春季キャンプのノックで、バンチとうしが星野かんとくに向かって言った言葉です。

 ノックのボールをそらし、かんとくが「何をやっとるんだ!」と怒ると、 バンチとうしは「まーえーてー」と言って笑ったそうです。

 こんなおそれを知らない日本語を教えた犯人は落合英二とうし。 ちなみに落合とうしは、曹竣揚とうし(台湾出身)に「オッス!オラ悟空!」という日本語も教えています。

ろくな言葉を教えない落合せんし
「俺じゃないよ!守護霊さまが言ってるんだよ!」


さわむら賞候補

 太平洋戦争で戦死した日本のエース・沢村とうしの名をとった「さわむら賞」 候補に上がったバンチとうしでしたが、点数は1番だったものの、落選してしまいました。

 目標項目7項目のうち3項目をクリアーし、 シーズン途中で帰国したことを考えれば5項目クリアーと言ってよかったのですが、 完投数のノルマが「10」というのは中日ではまず無理だったのです(読売とちがって、 中日は先発・中継ぎ・抑えのとうし分業制がしっかりしていて、 完投なんてまずさせないからです)。

 選考委員には読売OBの堀内さん、アンチ中日の平松さんがいるので、 「沢村賞を獲りたかったら中日をやめて、分業制のしっかりしてない読売に移籍しなさい!」 というメッセージなのかも知れませんね。


(写真は合成)


なんでやねん

 生活信条は「みんなと仲良くやること」というバンチとうしは、 日本語の勉強に一所懸命ですが、 好きな日本語は「なんでやねん」だそうです。

 日本語は落合とうしの他に、山本昌とうし、中村タケチャンから教えてもらってるそうですが、 「やまもと、ばーか、ばーか」 はきっと中村タケチャンが教えたんだと思います。


ハンター

 バンチとうしの趣味は釣りと狩りです。
 アメリカでは、銃をバンバン撃ってけものを撃ち殺しているようです。

 「日本では狩猟が出来ないから寂しいよ」というバンチとうしですが、 そういうときは 江藤や元木をバンバン狙撃してくれていい よ、とファンの期待も高まります。




 「僕の夢は、日本で大活躍して、高いお給料をもらって、 車と家を買うことなんだ」と、 日本人以上に日本人らしい質素な夢 を語るバンチですが、 シーズン1年目の活躍でヤナセMVP賞を獲得、 念願の車をゲットしました。

 さあ、あとは免許を取るだけだ。

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