11月4日(水) 今週の『将太の寿司』
少年マガジンに『将太の寿司』という料理勝負漫画がある。
今回の勝負は佐治さんvs笹寿司の刺客の甘エビ勝負だ。
笹寿司は勝負のために450万円もつぎこんで水槽を準備、
将太は思わず
「またか…!また金にものを言わせて卑怯な事をするつもりか!!」
と怒りをあらわにするのだが、
水槽くらいで卑怯呼ばわりするのもどうだろう? 11月11日(水) 今週の『将太の寿司』
今週の『将太の寿司』は、
甘エビ対決に450万円もの大金を投資した笹寿司が
佐治さんに敗れるという波乱で決着した。
夜、Officialチャットに入ると、「400万だ」「いや430万だ」
といった議論が沸騰している。
…広島13人。甘エビには大変失礼をしてしまった。 11月18日(水) 今週の『将太の寿司』
今週の『将太の寿司』は、将太の父親の経営する寿司屋の倉庫に、
毎日注文してもいない魚が何者かによって届けられているという事件から始まる。
その事実を知ったとき、
「もうかってる分にゃあ誰も文句はないんだしよ」
と言い放つ無神経な彼らに、笹寿司(=読売)を非難する資格はない。
ここにこの作品の隠されたテーマである
「アンチ読売諸君、あなた達もまた読売化してはいないか?」
という作者からのメッセージが見え隠れする。 11月25日(水) 今週の『将太の寿司』
今週も『将太の寿司』では笹寿司(=読売)が絶好調だ。
将太クンの同窓会の席上に突如あらわれ、
「貧乏人どもが、がん首揃えていっぱいに集まりやがったな」
と言い放つ笹寿司の息子・笹木。
「どうせお前ら普段ろくなもの食ってねぇんだろ?オレのおごりだ。遠慮なく食えよ」
「貧乏人が見たことねえご馳走に目を回して、
ガツガツと餓鬼畜生みたいに喰らうのを見せてもらうぜ!ダハハハハッ!」
せっかく笹寿司さんがおごってくれてるって言ってるのに、
何故素直に「ありがとう」の言葉が言えないのだ将太。
勝負は勝つためにある。
強敵は倒すためにある。
そして、プライドは捨てるためにあるのだ。
俺ならたとえ相手が読売ファンでも、「おごる」と言われたらホイホイついて行くぞ。
心に棚を作れ、将太。 12月2日(水) 今週の『将太の寿司』
今、ダイエーホークスが試合でスパイ行為を働いたとして問題になっているが、 将太のこのスパイ行為も日本寿司協会に知れたら大問題となるだろう。 それどころか、将太は卑劣にも「神亀寿司さんのために」と、 もしコトがバレても神亀寿司のせいになるよう、 大義名分をたて逃げ道を作っているのだ。卑怯だぞ!将太!
今回のお話で作者が言わんとした事は即ち、
「いくらイヤな敵を倒すためとはいえ、
それを大義名分にして自分も卑怯な真似をしてはいけませんよ」
という事だ。
笹寿司(=読売)を憎むあまり、
いつしか自らも悪の色(=オレンジ)に染まる将太。
先週の20万は踏み倒したのか。 12月9日(水) 今週の『将太の寿司』
笹寿司(=読売)vs「大阪の坂田」の料理対決を前に、大阪からチビッコ応援団がやってくる。 その中の一人、サトシ君はバスから降りるなり「こち亀」の両さんのごとく気持ちよくトラックに跳ねられ、 5メートル空を飛んだ。おかげで坂田は勝負前だというのに、貧血で歩行もままならないほど大量の血を輸血で抜き取られ、 それどころか病院のベッドに横たわる糞ガキ・サトシ君は、坂田の勝利を祈願して毎日神社にお賽銭をあげていた事を激白、 「お前の今までの勝利は実力ではなく、俺の賽銭のおかげだ」と言わんばかりに恩を着せるのである。 「神さんて、ほんま気前がいいなあ。たった毎日10円で兄ちゃんをここまで勝たしてくれんねんもん」 と言い放つサトシ君だが、一体、坂田に恩を着せるためとはいえここまで信心深かったはずなのに、 どうして神様はサトシ君を交通事故にあわせ、坂田に貧血という試練を与えたのだろうか?
答えは分かり切ってる。将太が、笹寿司(=読売)の料理の秘密を卑怯卑劣な手段で盗み出し、
外野スタンドから球種を盗みバッターに伝えるアルバイト学生の如く坂田にその秘密をリークしたからだ。 12月22日(火) 今週の『将太の寿司』
と断言する笹寿司(=読売)の言葉通り、 今週の『将太の寿司』では死んだかと思っていたカツオを、 人に鬼と書いてカイ(漢字出ず)が生き返らせた。 それを見た将太は、 「そうか…麻酔だ!あの針で魚に麻酔をかけていたんだ!」 ととんでもない情報操作を展開する。
非道い話だ。いくら魚が麻酔を受けたとしても、
一度陸にあがった魚が、水中酸素もないのに5日間も生きているわけがないではないか。
眠っているときだって動物は呼吸しているのだ。 将太くらいの料理人なら、あのカツオが今まで生け簀で保護され、 調理直前に頭の急所を叩かれ気絶させられ、 あたかもたった今まで眠っていたように見せかける笹寿司のトリックだというくらい すぐに見破ったはずだ。それを、 「カイは地上最強の寿司職人だ」と坂田にプレッシャーを与え、 強敵を一人でも叩きつぶしておこうとは! ああ!そこまでして勝ちたいのか、将太!
2年前、試合もないのに読売の選手が東京ドームに集結した事があった。
バックスクリーンの大型モニタでは広島−中日戦が実況中継され、
中日が負ければ読売優勝という場面だ。 1月4日(月) 今週の『将太の寿司』
缶コーヒー1本よりも安い100円寿司屋の安職人である坂田は、
この笹寿司(=読売)の挑発に
「お前には絶対負けへんで!」と怒りをあらわにする。 1月13日(水) 今週の『将太の寿司』
この豊かな日本において、
貧乏・貧血・そして報われない努力と、今時珍しい花登筺の世界を満喫する男・坂田。
フラフラの体で精一杯戦い、
「みんなの応援に応えることがでけへんかった…オレの力の無いのが原因や!」
と自分を責めるその姿は、まるで貧乏・ケガ人・報われない努力の代名詞、広島カープ選手のようではないか。
坂田(=広島)をあざ笑う笹寿司(=読売) 1月20日(水) 今週の『将太の寿司』
いいヤツじゃないいか。人に鬼と書いてカイ。
何一つ卑怯な手をつかわず実力で勝利をおさめ、
自らの失言で勝手にピンチにたった坂田に助け船を出し、
坂田の板前生命を救ったカイ。
普段、
「今中さんたったの2勝ですか単価が高くてうらやましいですな」とか
「山崎さん今日も勝敗に関係ない場面でのホームランで打点稼ぎですか偉いもんですな」
などと言ってるシャオ会の皆さんと付き合ってると、
憎まれ口の陰に隠れているカイのやさしさが痛いほど伝わってくる。 2月3日(水) 今週の『将太の寿司』
プロ野球中継を見ていると、
「プレーが終わってから」
何だかんだ言い出す解説者というのがいる。
『将太の寿司』。クセ者揃いの鳳寿司の中で、
もっとも食えない男が親方征五郎だ。
今週は寿司屋の客としてきた糞ガキが、
将太の握ったエビを残すことから始まる。
ウソをつけッ!征五郎!!適当なヨタ飛ばしてんじゃねぇっ!知ってたなら最初から教えてやれ! エビフライの寿司。この寿司屋は子供が喜ぶためなら、 ハンバーグの寿司でもチョコレートの寿司でも出すだろう。 たった一つ言えることは、貧乏人の糞ガキに高級寿司屋の寿司を喰わせることが、 いかに金の無駄かという事だ。 2月10日(水) 今週の『将太の寿司』
先週のエビフライの寿司ですっかり邪道寿司に染まった将太は、 (女の子のいる)ブラジル料理店に出入りし研究を重ねる。 この店の初老の女主人は、かつて移民として玉木重(広)の出身地・ブラジルに渡った事があるのだが、 辛く厳しい開拓の日々の中、 自分の誕生日にプレゼントを渡してくれた男に向かって放った言葉が、これである。 「その汚い竹包みが、あたしの成人のお祝い…?」
人の好意を何だと思っているのか、このクソ女。
ブラジルの開拓地でシャネルの香水やプラダのバッグでも貰えると思いこんでいたのか。
実に気分の悪い女だ。
どうにも腹に据えかねるバカ女だが、それから数十年のち、
ブラジル料理店のオーナーとなりここで将太にであうわけだ。
エビフライ寿司のあとはチーズ味の寿司。
いよいよ将太が壊れ始めた。 2月17日(水) 今週の『将太の寿司』
寿司にチーズを混ぜて食べるという愚行を犯す将太
今回そもそもブラジル料理の店に将太が行ったのは、 「世界の料理を学ぶため」だったはずだが、 結局ブラジル料理の技法は一切使わず昔使ったネタを使い回しした格好になった『将太の寿司』、 その狙いは新人寿司職人コンクール決勝、 笹寿司(=読売)との最終決戦に向け、 「一度使ったネタでも平気で使い回しますよ」 という作者・寺沢大介の決意のメッセージと言えるだろう。 最近、というか連載開始時からずっとマンネリ気味だった『将太の寿司』、 そろそろ大阪城でも破壊してみるか。 2月24日(水) 今週の『将太の寿司』
世間では宣(35)が落合(30)のイジメにあってるという悪質なデッチ上げ記事が流布しているようだが、
今週の『将太の寿司』は、将太の友達のクソガキ・貴司君が児童館でイジメられるというお話だ。
「こんな貧乏ったらし弁当初めて見た!!」 「かわいそうだな貴志!おまえの親ってこんな納豆だけの弁当しか作ってくれないのかよー」 と、いちいちもっともな指摘で、以来、 貴志君はみんなに「クサクサ銀河ナットー国の糸引き星人」と呼ばれるようになるのだ。
さて、納豆の大量に入った弁当箱なんぞを持っていけばそんな羽目に陥るのは当然なのだが、
もちろん僕らのヒーロー・将太はこの納豆男を見捨てはしない。
将太は、貴司君をイジメていた子供たちを集め、
とびきりの美味しい納豆巻きを食わせてやるのだ。
だがしかし、待て将太。 3月3日(水) 今週の『将太の寿司・江戸時代編』
今週の『将太の寿司』はスペシャルの時代劇編。
江戸時代、城下では寿司屋「笹屋」(=読売)が寿司市場を独占していた。
笹屋は金持ちの客と貧乏な客を差別し、金のない客はには入店を断ったり、
安いネタを出したりと、
まあ昔に限らず今でも何処の店でもやってる比較的まっとうな商売をしていたが、
資本主義というものが理解出来ない将太の先祖・将乃介は、
狩りの最中の将軍様に自作の寿司を食わせ、
得意の口八丁手八丁で将軍様のお気に入りになるのである。そして、
権力で世界を思いのままにしようとする将乃介
これにより笹屋はお取りつぶし、ワイロをもらっていた老中も謹慎と、 二つの一族をきわめて不当な手段で壊滅させるのである。 それでいいのか、将乃介。 将軍様へ寿司という名のワイロを贈り、双方による話し合いではなく 絶対権力で一方的に相手を叩きつぶした将乃介のやり方は、 笹屋の金にものを言わせるやり方と何処が違うと言うのだ。 「この先祖にしてこの子孫あり」 今回の『将太の寿司・江戸時代編』は、 シゲオの息子は所詮一茂、一茂の親は所詮シゲオという事を、 あらためて読者に訴えかける、中身の濃い一作だった。 3月10日(水) 今週の『将太の寿司』 いよいよ新人寿司職人コンクールの全国大会。 将太の元にはかつて戦ったライバル達が続々と応援に駆けつける。 こういった「かつて戦った敵が後々仲間になる」というパターンは、 『リングにかけろ』『キン肉マン』の代から続く悪しき風習であるが、 『将太の寿司』は今までのそういった路線とは微妙に一線を画している。 それは以下のセリフでも明らかだ。
たった一度だけ予選で顔を合わせただけの坂田は「僕の仲間」、 何度も何度も手を合わせた笹寿司は「最低のやつ」呼ばわりなのである。 アンチ笹寿司の将太は、相手が「笹寿司」というだけで、 相手の本当の気持ちを知ろうともせず毛嫌いし、決して仲よくなろうとはしない。 何と心の狭い男なのだろう。 かつて中日ファンは読売から来た仁村薫に「ようこそ中日へ!」と歓迎したものだが、 過去の因縁や着ているユニフォームにこだわり、 人として大事なものを失ってしまった将太は、 やがて「第二の笹寿司」となるだろう。 敵を徹底的に排除し、 自分に取って都合のいい人間のみ引き入れる、 その姿勢こそが笹寿司(=読売)と同質のものだからだ。
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