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ディープ・ブルー


もしも動物が人間並の知能を持ったら!

ま、とは言っても「他の動物が人間より知能が低い」だなんて人間が勝手に思ってるだけで、 実際のところどうだか分かんないんですけどね。 本当は猫やネズミの方が知能が高くて、こことは次元の違う世界から 「ニンゲンがまたバカなことをやってるニャー」 とモニター観ながら実験観察してるのかも知れませんよ!

もし自分が実験動物だと気づいたらどうだろう?
なんかニンゲンって地球上の支配者みたいなツラしてふんぞり返ってますが、 実はこの世界の薄膜1枚向こうには別ワールドがあって、そこから猫やネズミがニンゲンを観察している、 なんて可能性もあるわけです。 ニンゲンの子供がガラスケースの中のアリの巣を観察するように!
「ニンゲンって放っとくと自分たちを滅ぼすようなことばかりするニャー」 「こうやってニンゲンが世界を滅ぶさまを観察して、夏休みの研究成果として学校に出すチュー」 とか言ってますよ!

そして、ある日気づくんです。「誰かに見られてる!」

塀の上を歩く猫の目は遠隔カメラになっていて、こちらの様子は別世界から丸見えです。
畜生!俺たちは実験動物だったのか!やつらの思い通りになってたまるか!
…ハッ!
ということは…見られてたのか…?
今までの俺の私生活…
あんなことや…こんなことも…
ああっ!
あいつら、俺がバファローベルの写真集やパオロンの写真でオナニーしてたときも全部見てたってことかよ! 顔から火が出そうだぜ、ファック!

バファローベルはともかく、パオロンで抜いてたことがバレたらもう生きていけませんよ! そうなったとき、次にやって来る感情はひとつです。
「消すしかない」

えっと、別に僕がパオロンやバファローベルって抜いてるって話ではなく(「抜いてる」とか言うな)、 「自分の私生活が監視されていたことに気が付いたら」 の話をしてますよ。抜いてません!僕は抜いてません!抜いてませんたら!(3回言った)

『ディープ・ブルー』という映画は、 実験動物として飼われていたサメが、高度な知能を持つ動物に進化して、 自分が「実験動物」であることに気づき、ニンゲンを襲うという話です。
サメだって思ったでしょう! 「こいつら!このニンゲンども!俺のやってたあんなことやこんなことまで全部見てやがったんだ! 海の中でオシッコしたこととかバレバレじゃねーか!」 「恥ずかしい…もう生きていけない…」 「消すしかない」

こんな感じで、ニンゲンは次々にサメに消されていくわけですね。
本当、知らない方が幸せだった、ってことは多々あります。 だから僕にも「見ているぞ〜」とか教えなくていいですよ! 猫の皆さん!


(2012.4.6)

原題Deep Blue Sea
邦題ディープ・ブルー
公開/製作1999年/アメリカ
出演 サフロン・バロウズ(スーザン)、ラッセル(サミュエル・L・ジャクソン)、トーマス・ジェーン(カーター)
監督レニー・ハーリン

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