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素晴らしき哉、人生!


風が吹けば桶屋が儲かるように(ダルビッシュがツイートすれば涌井が儲かるように) (何を言ってるかというと涌井が契約更改で保留しただけでは次回交渉でアップはないけれどダルビッシュがツイッターで「涌井かわいそう」とつぶやけば金額は簡単にアップするって事です)、 北京の蝶がはばたけばアマゾンに雨が降るように、 人は生きることでさまざまな他人の人生に関わっています。

ちょっとしたことで世界はつながり連鎖する。 たとえば僕が生まれてなかったらスティーブ・ジョブズはアップルを立ち上げてなかったかも知れない。 リーマン・ショックは起きなかったかも知れないし、 TENGAの取締役はマスターベーションの世界大会2連覇してなかったかも知れないし、 日本はインドになってたかも知れません! どう関わってるのかは知らないけれど、僕らは互いに影響し合って生きている!
「もし自分が生まれていなかったら世界はどうなっていたか?」
第一次世界大戦や第二次世界大戦のとき僕は生まれてなかったので、 大戦争は僕がいなかったせいで起きたのかも知れません! ああ、あの時代に僕が生まれていたら!(もっとひどいことに)

アメリカ人がクリスマスに必ず見る映画『素晴らしき哉、人生!』では、 一人の男がクリスマスの夜に自殺を決意します。 しかしそこに謎の老人があらわれて、めくるめく世界に男を連れていって男は「ああ!人生はなんて素晴らしい!」 と思う話です。かいつまんで言えば。

やっぱこの世界は素晴らしいってことが認識できれば誰も自殺なんてしないんですよ。 道を見失ってこの世からオサラバを決め込んでる人を見つけたときは、 事情も知らずにただ「自殺はやめろ!生きていればきっといいことある!」 なんて適当なウソついて引き止めるよりも(いいことなんてないかも知れないのに)、 ソープランドでも連れていって「素晴らしき世界」を体験させてやるのが一番だと思います! 富士の樹海の入り口には立て看板と一緒にソープの無料招待券でも置いとけばいいんですよ!

ところで、 主人公のジョージ・ベイリーは不動産屋で、家を買えないような貧しい人にも格安ローンでマイホームを与える善の人です。 それが気にくわない町の実力者・悪徳不動産屋のポッターと対決するっていうのがこの話のバックグラウンドなんですが、 っていうかこれってサブプライム・ローンじゃないですか! 格安ローンを組んで貧しい人々に家を与え、 5年後にローンの支払い金額を一気に上げて不良債権が続出、 世界を崩壊させたアメリカの金融崩壊はこの映画を観た人が思いついたんですよ!知らないけど!

いいことだけじゃなく悪いことでも世界はいろんな繋がり方をする。 ひょっとしてこの世界のいろんな不幸、スラィリーが係員の人を轢いたり、 マークンの首がもげたり、吉見がお立ち台で面白いことを言えないのは、 僕のせいなのかも知れません。(いや最後のは絶対吉見のせい)


(2012.3.24)

原題It's a Wonderful Life
邦題素晴らしき哉、人生!
公開/製作1946年/アメリカ
出演 ジェームズ・ステュアート(ジョージ・ベイリー)、ドナ・リード(メアリー)、ライオネル・バリモア(ポッター)
監督フランク・キャプラ

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