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ソーシャル・ネットワーク


ええとですね、今日はネットで面白いまとめサイトを見たので、 ちょっとこれを肴に。

タイトルは『顔見知りに全アカウントをブロックされたので理由を聞いてみた』です。 興味のある人は検索してみてください。
これ、とある顔見知りの二人の漫画描きがいて (漫画描きであることは本筋には関係ありません)、 あるとき、 ツイッターで片方が片方にブロックされてることに気付いたんですね。 で、「私をブロックするなんて!私に何か不満でもあるのですか!?」 と食ってかかり、相手はしばらく無視してたのですが、 最後は「やだー、キモーイ」ってなって、 グチャグチャのドロドロの二度と修復できない感じでケンカ別れした、 という実に心温まる他人同士のお話です! (登場人物の心理状態について国語のテストに出したいくらいです!)

まあ僕もツイッターでブロックなんかは平然とする方なので、 あ、いや、もとい、 ツイッターのバグで僕の意思に関わらずたまに勝手にブロックがかかってしまう事があるので、 いつ誰から「この俺様をッ!」「ブロックしやがったなァーーーッ!」 「畜生てめー、ブッコロス!!」 なんて事にならないとも限りません。 些細な誤解が憎しみを生まないように、 悲しい別れにならない程度の言い訳くらいは考えておこうかなと思いました! (「君の含蓄あるツイートは博学すぎて、バカ田小学校しか出てない僕にはちょっとついていけなかったのさ」とか)(あるいは「一期一会」とだけ書き残して格好よく立ち去るとか)

今回の出来事で人々の反応を見てみると、 ブロックされた人の方を非難するツイートが圧倒的に多いみたいので、 ひねくれ者の僕としてはブロックされた人を擁護してみますね!

人には精神修行だけではなかなか払拭できない三つの感情というのがあって、 そのひとつが「疎外感」です(あとの二つは忘れました)。

自分は仲間ハズレにされてる、自分の知らないところで悪口を言われている、 昨日までトモダチだと思っていたのに、あいつは俺を裏切った! (実際に裏切ってなくても、もともとそれほどトモダチじゃなかったとしてもそれは大きな問題ではありません) (いや問題だろ) (現実の関係がどうかではなく、その人がどう思ってるかで疎外感は生まれるのです!) (疎外感は妄想や過剰な自意識から生まれるものだから!)

疎外感は人を疑心暗鬼にし、ノイローゼにし、 ときに冷静さを欠いたヒステリックな行動・言動を起こさせます。 言葉遣いも過激になり、「こっちが正しい、向こうが悪い」という前提(思い込み)のもとに、 相手を攻撃します。これは人間の本能と言ってもいいかもしれません。

原始より人は集団行動する生き物で、コミュニティの中で生活します。 集団の中で「仲間外れ」にされると生きていけません。 疎外感が発生すると「仲間外れ=死」という危険を本能で察知し、 生き残るために過剰に相手を攻撃するのです。

だから人に疎外感を与える、あるいは疎外感のきっかけを作る、 というのはとても危険なことなんですね! たとえ自分が間違ってないとしても!

映画『ソーシャル・ネットワーク』は、 空気の読めないザッカ―バーグが親友エドワルドにちょっとしたことで疎外感を植え付け、 憎み合う敵同士になる話です。

(2014.02.04)


原題The Social Network
邦題ソーシャル・ネットワーク
公開/製作2010年/アメリカ
出演 ジェシー・アイゼンバーグ(マーク)、アンドリュー・ガーフィールド(エドゥアルド)、ジャスティン・ティンバーレイク(ショーン)、アーミー・ハマー(ウィンクルボス兄弟)
監督デヴィッド・フィンチャー

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