『フレンチ・コネクション』の続編! 前作では最後「事件が解決しないで終わる」と書きましたが、 どうしてかっていうと、これ実話をベースにしてるんですね! 凶暴・凶悪のヤクザ刑事ポパイも、 フレンチ・コネクション(=フランスの麻薬密売ルート)により大量の麻薬が密輸された事件も、 それをニューヨーク市警が差し押さえたのも、 最後に犯人を取り逃がしたのも全て実話! だから前作のエンディングも「麻薬は抑えたが犯人は取り逃がした」になってるのです! (あ、『フレンチ・コネクション』のラストのネタバレしますね) (ネタバレしてからネタバレ宣言する新スタイルにももう大分馴れて来ました!) といったように、 前作『フレンチ・コネクション』は実話ベースでところどころ話を盛って作られているのですが、 続編の『フレンチ・コネクション2』は完全なフィクション、作り話です! だって前回取り逃がした麻薬王シャルニエを、 ポパイ刑事がフランスまで追いかけて行って撃ち殺すってのがストーリーですから! (実際には追いかけて行ってません!) (ポパイ刑事のモデルとなった刑事はその後ニューヨーク市警をクビになってます! 追いかけられるわけがありません!) (あ、『フレンチ・コネクション2』のネタバレもしますね) (もうしてますけど、気にしないでください) (僕は気にしません!)(気にしろ!) で、前回の見どころがカーチェイスなら、今回の見どころはポパイ刑事の全力疾走です! オッサン刑事がとにかく走る、走る、走る、走る! 「2」を撮影したジョン・フランケンハイマー監督は 「今回はカーチェイスをやるつもりはなかった。カーチェイスで前作を超えられるわけがないからね。 だから代わりにポパイ刑事がひたすら延々と走るシーンを入れんだ」 と言ってます。 「でも実はこのとき、(ポパイ刑事役の)ジーン・ハックマンは膝が悪かったみたいだね。 走るのは相当キツかったみたいだよ。ハハハ」 ハハハじゃねえよ! ポパイ刑事よりこの監督の方が凶暴・凶悪です! で、一番笑ったのが(コメディ映画ではないんですが)、 ポパイ刑事が麻薬中毒で死ぬ寸前になって手術するんですが、 手術後、医者が病室でタバコを吸うんですよ。 このシーンを観たとき僕も「あれ?病室でタバコ?」と思ったんですが、 後からDVDのコメンタリーで ジョン・フランケンハイマー監督が解説してました! 「病室でタバコなんて不謹慎だ、という観客の声も多かったみたいだね。 でもここはフランスなんだ。 フランス人が出たらタバコを吸わせないとリアリティが無いだろう? だって、フランス人が禁煙なんて出来るわけがないからね」 そ、そうだったのか! そういえば確かに、今まで観たフランス映画ぜんぶ喫煙シーンありました! そうだそうだ! (『勝手にしやがれ』なんか最初から最後まで喫煙シーンしかなかった!) 今日の結論:別にフランスまで追いかけて撃ち殺さなくても、 シャルニエは肺がんで死んでた。
(2012.12.06)
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原題 | French Connection II |
邦題 | フレンチ・コネクション2 |
公開/製作 | 1975年/アメリカ |
出演 | ジーン・ハックマン(ポパイ)、ベルナール・フレッソン(バルテルミー警部)、フェルナンド・レイ(シャルニエ) |
監督 | ジョン・フランケンハイマー |