J・エドガーはフルネームを「ジョン・エドガー・フーヴァー」といい、 二十九歳のときに若くしてFBI初代長官に就任し、 七十七歳で死ぬまでアメリカを裏から支配していた「影の独裁者」です! どこかで聞いたことないですか!(あ、ないですか)(だったらいいです!先に進みます!) エドガーはFBIで指紋照合捜査、犯罪者のデータベース化など最先端の技術を導入、 州を越えて犯罪者を取り締まれるよう法を改正するなど、 古い慣習を排除し新しい試みを行い、FBIをどんどん大きくしていきました。 この先を見る力! 行動力! もしエドガーのように先進的な人が中日の監督になったら、 まずは全権監督としてフロント主導の古い体制を一掃、 若手選手をマイナーリーグや独立リーグに派遣したり、 メジャー球団と業務提携して海外キャンプを実施したり、 目先の投資よりも練習施設に予算を投入し足元を固め、 外国人の登録人数を増やすように野球協約を改正させたりして、 新生ドラゴンズを大きくしていくんじゃないんですかね! いや仮定の話ですけど! エドガーはメディアを有効に使い、 凶悪犯罪に立ち向かうFBIをヒーローとして報道させ、 広告費に湯水のように金を使ってイメージアップ戦略を展開します。 中には事実でない事まで捏造して「刑事ドラマ」を演出、 「正義のFBI、強いFBI」を世の中にアピールして行きます。 利用できるものは何でも利用する! メディア・ミックス! もしエドガーのようにマスコミ利用が上手な人が中日の監督になったら、 担当記者にオムライスを与え懐柔したり、 テレビ中継のある読売戦では過剰なまでのパフォーマンスで激しく感情を表に出し、 「俺は燃える男だぜ!」 とアンチ読売のファンに喝采されるようなキャラ作りを演出オーバー気味に演じ、 一方で「乱暴そうにみえて実はやさしい、男気のある人」 的な「ちょっといい話」エピソードを地元マスコミにさりげなく流し、 「燃える闘将」「厳しさと優しさを兼ね備えた男の中の男」 を世の中にアピールするでしょうね! いや仮定の話ですけど! エドガーは長官の職にありながら人種差別主義者で人間の好き嫌いが激しく、 自分が目立つことが大好きで、自分より目立つ人間・ 気にいらない人間を次々に排除しました。 ジョン・デリンジャーとの対決で一躍ヒーローとなったメルヴィン・パーヴィスも、 「エドガー長官より目立ってしまった」 ことで左遷され、不遇な最期を遂げました。 これは人の上に立つ者としていけないですね! もしエドガーのように目立ちたがり屋で人の好き嫌いの激しい人が中日の監督になったら、 自分より年上の選手は引退させ、 気に入らない選手はパリーグにトレード、 バリバリのレギュラークラスを好き嫌いで放出してよその一軍半選手と交換する、 そんな不可解なトレードを乱発するかも知れません! 「引退したら指導者として戻って来い」とか適当なこと言って! 何もかも美談にして! (本人しか知らないはずのあったかエピソードが何故かマスコミに流出します!) その選手が引退する頃には本人は球団とケンカして腹いせに同じリーグのよその球団の監督してたりして! いや仮定の話ですけど! またエドガーは、FBIという正義の仮面をつけながら、 裏ではマフィアと通じ、 歴代大統領のプライベートなスキャンダルを握っては脅しをかけ、 長きに渡りアメリカを牛耳りました。 大統領ですら彼に逆らえない絶対的権力者、 政治家としての能力に長けた影の支配者、 それがJ・エドガーです! すごい政治力ですね! もしエドガーのように裏と表の顔を使い分け、 政治家としての能力に長けた人が中日の監督になったら、 生粋のアンチ読売のようなキャラ作りをしてる横で 長嶋・川上哲治・金田・高田ら読売OBと親交を深め、 敵である渡邊恒夫会長のお気に入りとなり、 それでいて地元では中日OB、地元政財界にパイプを作り、 選手がプライベートなスキャンダルを起こして 反社会的勢力が出てきても丸く収めるなど、 裏社会でも力を発揮して長きに渡り中日を牛耳ったことでしょう! いや仮定の話ですけど! いや仮定の話ですけど! そんな腹黒い人物、エドガー以外にいるわけがありません!
(2012.11.26)
|
原題 | J. Edgar |
邦題 | J・エドガー |
公開/製作 | 2011年/アメリカ |
出演 | レオナルド・ディカプリオ(J.エドガー)、アーミー・ハマー(トルソン)、ナオミ・ワッツ(ヘレン) |
監督 | クリント・イーストウッド |