『太陽にほえろ』の第一回でアメリカかぶれの風体をしていた萩原健一が 「お前はマカロニ・ウエスタンみたいだな」って言われて、 ニックネームを「マカロニ」にされますが! マカロニ・ウエスタンって意味は知ってますか? そう、ウエスタンはアメリカ西部のことで、ざっくり西部劇のことです。 でもただの西部劇ではなく、 マカロニ・ウエスタンとは「イタリアで製作された西部劇」なんですね。 イタリア製だからマカロニ、まあ「スパゲッティ・ウエスタン」 ってアメリカでは言われてるみたいですが、 映画評論家の淀川長治先生が「それでは格好悪い」からと 「マカロニ・ウエスタン」に日本語訳したんだそうです (さすが淀川先生だぜ!淀川先生がマカロニといえばそれはマカロニです!) (淀川先生がいなければショーケンも「スパゲッティ」だった!)。 西部劇っていうとアメリカ製作の西部劇もありますから、 マカロニ・ウエスタンってのはそれとは違う、 イタリア風西部劇のことなんですね(スペイン製作のものもあるみたいです)。 アメリカの話なのにイタリア製! まあ「中国産の青森りんご」とか「九州産の浅草海苔」みたいなもんです! 「太陽にほえろ」でいえば、青森りんごばっかり食ってる新米刑事に 「中国」ってニックネームをつけるようなもんですよ! で、アメリカ西部劇とマカロニ西部劇はストーリーの特徴に大きな違いがあって、 アメリカ西部劇は一般的に勧善懲悪、具体的には悪代官を正義の保安官がやっつけたり、 インディアン(当時は野蛮人とされた)をアメリカ人のヒーローがやっつけたり、 「正義が悪を倒す物語」であるのに対し、 マカロニ西武劇は出てくる連中みんな悪いやつ! 悪いやつと悪いやつが戦って、より悪いやつが勝つ物語なんです! うひょー! これは子供の教育によくない! でも現実の世の中だって、 悪いやつと悪いやつが戦って、一番悪いやつが生き残りますからね! それが現実です! 悪いやつを倒せるのはもっと悪いやつだけです! それが世の中です! ソフトバンクを見てください! 読売ジャイアンツを見てください! アメリカを見てください! 最後に生き残るのは悪人ばっかりです! ほりえもんなんて悪者だとしてもせいぜい小悪党、 フジテレビや検察の方がもっと悪人ってことですよ! ということで、僕も世の中の荒波の中にまだ沈みたくないので、 善人の仮面を脱ぎ捨てて悪人になることにしました! 生きるためには仕方のないことです! これからはチョイワル・ヨウゾウとして生きていきます! 善人になることを望んで生んでくれたお父さんお母さん、ごめんなさい! まずはご飯のときに箸をちんちんした上に、 ご飯の真ん中に箸を2本刺し立てることにしました! ひいいいいいっ!!子供のころからそれだけはしてはいけないと言われてたのにッッ! 俺も相当な悪人(ワル)やで…! あと買い食いとか、電車の中でパンとか食ってみようと思います! (極悪!)
(2012.8.21)
|
原題 | Per un pugno di dollari |
邦題 | 荒野の用心棒 |
公開/製作 | 1964年/イタリア |
出演 | クリント・イーストウッド(主人公)、マリアンネ・コッホ(マリソル)、ジャン・マリア・ヴォロンテ(ラモン) |
監督 | セルジオ・レオーネ |