人の心がきれいか汚いか、目に見えて分かるようになったら!ドラえもんのひみつ道具にありそうですが! 『いとしのローズマリー』では心のきれいな人は美人に、汚い人は醜女に見えるようになった男の不思議な物語です。 お話の中ではその目は主演のジャック・ブラックだけが持ってるんですが、 もし世界中の人がそんな目をもったらどうなるでしょう!? たとえば中日の選手はみんなハンサムばっかりで、読売の選手はみんなブサイクみたいな、 環境によって心の清らかさ・汚れ具合が違うなんてことがあるのでしょうか! FA会見で涙を流しながら 「僕はファンの皆さんを心から愛しています!」と叫ぶんだけど顔はひどいブサイクだったり、 「プロなんだから俺は金の高い方に行きますよ。チームへの愛情?関係ありません」 とかぶっきらぼうに言いながら顔はすごいイケメンとか! 日本人が「あの国の連中はみんな腐ってる!」とかある国の人間を集団単位で罵ったり、 じじいが「最近の若者はどいつもこいつも」と若者ひとくくりにしたり、 「ゆとり世代はみんな」「阪神ファンは総じて」と、 人は人を罵るとき集団をひとまとめにしがちですが、 実際目に見えるようになったら日本人みんなブサイクだったり、 ゆとり世代みんなイケメンだったり、 阪神ファンみんなハンサムなんてことがあるかも知れませんね! 人の心がきれいか汚いか見える、 みんながそんな目を持つようになれば、 それで友達を選ぶという人もいるでしょう。 ただ、自分の心がきれいか汚いかは自分では分からないのです。 鏡に映った自分を見ても変化はないのです。 だけど相手には見えてる。 すごい美人に「あなたは心のきれいな人ですね。友達になってください!」 と申し込んだら、「せっかくだけど、あなたのような心の汚れた人はいや」 なんて言われたりしてね! まるでインディアン・ポーカーだ! (インディアン・ポーカーとは、 手札を自分の頭にかざしてオープンにして、 相手のカードは見えてるけど自分のカードは見えない状態で賭けをするカード・ゲームです) そうなれば誰だって嫌われるのイヤですから、モテたいと思うだろうから、 (女の人が見た目をきれいにしようと努力するように) 心の汚い人は自分の心をきれいにする努力をするようになるでしょう。 だって丸見えなんだから! 取り繕ったって見え見え! 心の底から人間を変えないと綺麗にはなれないのです! 今までの汚れた自分を反省して、善行をして、滝に打たれて、改心して、 みんな自分の心をきれいにしようと一所懸命になる。 すると醜かった風貌は少しずつ変化し、やがてきれいな顔立ちのスーパーイケメンになるのです。 そうやって世の中からどんどんと心の汚い人がいなくなると、 世界は心のきれいな善人だけになるのです! ファック!つまんねー世界! やっぱ、心の汚い人間ときれいな人間がいるから世の中面白いんですよね。 善人だらけの世界なんて反吐が出るぜ! 学校のクラス全員が出来杉くんみたいないい子ちゃんばかりだったら、 つまんないでしょう? 心が汚くたって、どこか一ついいところがあればいいじゃないですか。 別にいいとこなんて無くたって、本人がそれでいいならいいじゃないですか。 「心のきれいな人だからよくて、心の汚れてる人だから悪い」なんて考えは 「顔のきれいな人だからよくて、ブサイクな人だから悪い」と同じです! 偏見です! 心がきれいだからって威張ってんじゃねーぞバカ! ま、僕の場合、顔も心も汚いので関係ないですけどね!
(2012.8.29)
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原題 | Shallow Hal |
邦題 | 愛しのローズマリー |
公開/製作 | 2001年/アメリカ |
出演 | ジャック・ブラック(ハル)、グウィネス・パルトロウ(ローズマリー)、アンソニー・J・ロビンス(本人:カウンセラー)、ジョー・ヴィテレッリ(シャナハン) |
監督 | ファレリー兄弟 |