男はいつだってバズ・ライトイヤーだぜ! はい!みんな大好き『トイ・ストーリー』ですよ! 物語はざっくり言えば、 自分は何でも出来ると思っていた中二病のバズ・ライトイヤーが、 現実という名の怪物に食い殺され、心打ち砕かれ、 それでも前を向いて歩いて行く、 青春物語です! 俺も子供の頃は何にでもなれるとって思ってましたよ!(ES細胞のように!) (でもES細胞って「何にでもなれる」って言い方はちょっと語弊があるみたいですね!) (あれ人間のクローンみたいなもので、「人間のどの部品でも作れる」って言った方が近いとか!) (えっ、クローンって禁止じゃなかったっけ?) (だから揉めてるみたいですよ!) 幼稚園とかで「しょうらいのゆめ」とか書いて、 みんな「ぷろ野球せんしゅ」だの「うちゅうひこうし」だの「うるとらまん」 だの夢いっぱいに書いてましたよ! (僕は「大工さん」って書いた気がします!) (なぜ大工!?) バズ・ライトイヤーは夢見る幼稚園児です。 ヒーローになりたい、ヒーローになるんだ、俺はヒーローなんだ。 悪を倒して悪いやつをやっつけるんだ。 こどもの夢は無限に広がる。 でも、現実は残酷で、夢見ることは無限でも、 叶えられない未来もある。 いや、むしろほとんど叶わないんだ。 誰もがプロ野球選手になれるわけじゃない。 誰もが宇宙飛行士になれるわけじゃない。 どんなに努力したってウルトラマンにはなれない。 俺は俺が思うほど、すごいヤツじゃなかった。 自分は凡人なんだ。何も出来ないんだ。 だったら俺の生きる意味はなんだ? 自分はスペースレンジャーじゃなかった、 と気付いたバズ・ライトイヤーは、自身の存在理由を失います。 そして迎える、精神的な死。 重い!重いよ! 「てめーなんか凡人なんだよバーカ! ヒーローなんて夢見てんじゃねーよ!」 みたいな話、子供に見せていいのかよ! 夢も希望もないよ! でも、この映画を観たチビッコたちがいつか現実に直面し、 「俺は何も出来ない人間なんだ」 と打ちのめされたとき、 バズ・ライトイヤーのことを思い出し、 「そういえばあいつ、超立ち直り早かったな! 俺もバズみたいに前向きに生きよう!」 って思うんですよ! ま、僕の場合、こどものころの夢が「大工さん」だったから、 「ああ!俺は大工になんてなれないんだ!」 なんて理想と現実の違いに打ちのめされた事ないですけど! (大工なれませんでしたが!) (だから今でも「俺はヒーローになれる!」と思ってます!) (幼稚園児と一緒です!)
(2012.9.18)
|
原題 | Toy Story |
邦題 | トイストーリー |
公開/製作 | 1995年/アメリカ |
出演 | トム・ハンクス(ウッディ)、ティム・アレン(バズ)、ジョン・モリス(アンディ) |
監督 | ジョン・ラセター |