日本のプロ野球チームに中日ドラゴンズっていうファッキン球団があるんですが、 このチームに「パオロン」っていうカバの姿をしたピンク色のマスコットがいるんですよ。知ってましたか? このカバ、なんとツイッターのアカウントを持っていて、 「ほんやくこんにゃく」というひみつ道具を使って人間とコミュニケーションを取ってるんですよ! カバのくせに!(そういえばピンク・カバって南国フルーツありますね) (ピンク・グァバですが書いてから書かない方がよかったと後悔しました) (だったら消せばいいじゃん) (恥をあえて晒す!) んでこのカバ、ツイッターで 「きょうはおさかな1000びきたべたよ」 とか、にわかには信じがたいツイートするんですよ。 一瞬「いやいやそんなまさか」と思うんですが、子供たちに夢を配るプロ野球のマスコットがウソなんかつくわけないから、 本当なんでしょう。でも僕は思うんですよ。「待て、パオロンよ」と。 あのカバって「ほんやくこんにゃく」使ってるんですよ! ということは動物と話が出来るんですよ! 魚が「ギャー!やめてー!助けてー!」と泣き叫ぶ声や、 「食べないでくれ!オレには十をかしらに5人の子供がいるんだ!」 と命乞いする声も、パオロンにはぜんぶ聞えているんですよ! なのにパオロンは泣き叫ぶ魚を冷徹にムシャムシャと噛み砕き、 飲み込んで胃に溶かしているんですよ。 魚の断末魔の悲鳴を聞きながら! パオロン…おそろしい子…。 『第9地区』はカバではなくエビの姿形をした異星人が地球に迷い込み、そのまま居ついてしまうお話です。 この話で怖いのは、地球人、エビ食べちゃうんですよ! だってこのエビ、人間とコミュニケーションとれるんですよ? ふつう人間ってコミュニケーションのとれる動物は食わないですよ! 会話で意思疎通のできる動物を平気で食べれるなんて、中日のカバだけですよ! でも、そう言い出したら反捕鯨団体の「イルカやクジラは賢いから食べてはいけない」 って言い分もちょっとだけ分かる気がしますね。 反捕鯨団体ってみんなバカだから「賢い動物」とか言って「じゃあ牛や馬は賢くないという理由で食べるのか! それは差別だろうがこのファッキン野郎!」って反論されるわけで、 そうじゃなくて「人間と会話できる動物は殺して食べちゃいけない」みたいな言い方にすれば、 「ああ、そうかも…」って気になるんですよ! 日本人だって犬や猫は食べないでしょ。 それは僕らが犬や猫をコミュニケーション可能な動物、友達と思ってるからです! (犬猫にしてみれば人間をどう思ってるか分かりませんが) (しね飼い主、くらい思ってるかも知れませんが) あ、ちなみに僕は犬を飼ってるんですが、飼い犬に手を噛まれたことあります!(えへへ) 『第9地区』はエビ型宇宙人と地球人の関係を通して人種差別を考える映画なんですが、 僕は異国間の食文化について考えてしまいました。 きっと神様が人間とかシカとかライオンとかで言葉が通じないようにしたのは、 動物同士が会話できちゃうと生き物は全滅しちゃうからだと思うんです! 会話のできる相手は食えないもの! そういう意味では、最後に人類を絶滅させるものは核兵器でも巨大隕石の落下でもなく、 「ほんやくこんにゃく」だと思うのです! ま、パオロンだけは生き残りますけど。
(2011.12.30)
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原題 | District 9 |
邦題 | 第9地区 |
公開/製作 | 2009年/アメリカ・カナダ・ニュージーランド |
出演 |
シャールト・コプリー(ヴィカス) |
監督 | ニール・ブロムカンプ |