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真夜中のカーボーイ



カーボーイ! カーボーイ! 日本語で「車男」ですよ!(「電車男」ってありましたね)
『真夜中のカーボーイ』は日本の中古車販売会社がコンビ二のバイト店員みたく24時間営業で仕事する 汗と涙のサラリーマン出世物語です。(違います)

ま、僕も東北の田舎から都会に憧れ上京してきたタチなんで、 テキサスからニューヨークの都会にやってきて現実という名の怪物に打ちのめされたジョーの気持ちは分かります。 うそです分かりません。だって俺まだ現実という名の怪物に打ちのめされてないもの。 ああ都会生活楽しいなあ! 欲しいものは金出せばなんでもあるし(金ないけど)! 神宮球場やハマスタみたいな青空球場でドラゴンズ戦を応援できる! 東京はええとこやで! うどんの汁が黒かろうが全然オッケー。 っていうか関東のうどんって甘くて美味しいよね。 関西人が味おんちなんや! 初めて会った人にうどんの話ばっかすんな! その話は別の関西人から何百回も聞いたわ!聞き飽きたわ!

まあそういう俺のリア充自慢は置いといて(本当はいろいろ苦労してます) (本当はうどんも薄味の方が好きです)、 ジョーが大切にしてたラジオを手放す場面は身にしみます。 生活環境が変わると価値観が変わる。 田舎にいたころあんなに大事にしていた宝物が、都会生活の中で優先順位が変わる。 ジョーにとってのラジオ。 田舎にいたころからずっと一緒だった相棒。 しかし都会生活の中で優先順位の低い者から切り捨てていったとき、 事業仕分けで蓮訪から切り捨てられる宇宙開発事業のように、 「それほど重要じゃなかったもの」になってしまう。 ジョーにとって何より大事なのは生活であり、友達でした。 昔の相棒のラジオよりも、今の相棒のラッツォでした。 優先順位ってのは時代や環境によって目まぐるしく変わっていく!

その最たるものが友達で、「こいつとは一生友達だぜ!」 なんて思ってた幼ななじみの親友(と思ってた人)が、物理的な距離が遠くなり、電話がメールになり、メールが年賀状になり、 「ああ、あいつは俺の人生においてどうしても必要なかけがけのない親友ってほどではなかったんだ」 って思ってしまうことってないですか? 遠くの親戚より近くの他人、 昔の大親友より今はご近所さんとの付き合いの方が一番大事、ってことはないですか?

僕はないですよ! だいたいそんな薄っぺらな関係の人とは友達になりません!


(2011.12.30)

原題Mightnight Cowboy
邦題真夜中のカーボーイ
公開/製作1969年/アメリカ
出演 ジョン・ヴォイト(ジョー) ダスティン・ホフマン(ラッツォ)
監督ジョン・シュレンジャー

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