江藤、G入りのナイショ話


 99年オフ、江藤は悩んでいた。
 読売か、横浜か、中日か。
 資本力がそのままチーム成績につながるセリーグだけに、 貧乏球団・広島なんぞとオサラバする決意はとっくに固めていた。 あとは何処へ行くか、だ。

 横浜は進藤が出るのか出ないのか今ひとつはっきりせず、ポジション争いさせられるかも知れない。
 読売は広沢・石井の例を見るように、一流選手を獲るだけ獲ったらあとは飼い殺しにされる可能性がある。
 中日は「読売が手を挙げたから」って理由で声かけて来ただけで、本当は獲る気なんかサラサラなさそうだ。

 揺れる江藤の心に決断をくだしたのは、長嶋監督のひとことだった。



 「江藤君には33番を考えてるんだよ」
 「えっ、耳(33)!?


 耳(33)が性感帯の江藤に、これは効いた。
 甘美な言葉にすっかりメロメロになった江藤は、即座に読売入りを決断したのだった。


長嶋監督から33(耳)をもらって絶頂の表情の江藤
長嶋監督から33(耳)をもらって絶頂の表情の江藤



※本テキストの内容はあくまでナイショ話で、ウワサの域を出ないものです。 よそでしゃべると恥をかくときがありますので、あなたの胸の中にこっそりしまっておいてください。